東京電力福島第1原発の汚染水処理の“切り札”で東電が12月に本格稼働させる「多核種除去装置(ALPS)」について、原子力規制委員会が汚染水処理の有効性を保証する「審査書案」をまとめることが12日、分かったと各紙が報じた。規制委の更田豊志委員による検討会合で有識者メンバーらの意見を聴取した上で、規制庁が書面作成に着手する。規制委が事実上の「合格証」を与えることで、処理水の海洋放出への不安を和らげる狙いもある。東電は当初、3系統あるALPSの本格稼働を今年4月に予定。2月には規制委に稼働の申請を行っていたが、配管の腐食や放射性物質を除去するフィルターの故障など不具合が相次ぎ、延期を余儀なくされた。
各紙によれば三菱重工業は、防衛省の委託を受けて研究開発を進めているステルス戦闘機の試作機を、来年1月に初飛行させる方針を固めた。国内企業による初のステルス戦闘機開発で、防衛省は性能やコストを確認した上で、実用化するかどうか2018年度までに最終判断する方針だという。
気象庁は12日、栃木県栃木市から鹿沼市にかけて10日昼前に発生した竜巻は国際基準「藤田スケール」で6段階中、下から2番目のF1(秒速33~49メートル)と推定したと発表した。この竜巻は台風11号が近畿を縦断中だった10日午前11時半から同11時50分ごろにかけ発生。同庁機動調査班が11日から調べたところ、被害範囲は長さ約15キロ、幅約600メートルの帯状で、電柱や樹木が折れたり、住宅の屋根が飛散したりしていた。
東日本大震災から3年5カ月がたった11日、津波で大きな被害を受けた宮城県名取市閖上で慰霊碑の除幕式があったと各紙が報じた。芳名板には、同市内で犠牲になった1000人近くのうち了承が得られた944人の名前が刻まれ、参列した遺族が次々と献花した。慰霊碑は大地に埋められた種から芽が伸びる様子をデザインし、復興への願いを込めた。高さは閖上を襲った津波と同じ8.4メートル。種の形をした石碑には、市民から公募した「亡き人を悼み 故郷を想う 故郷を愛する御霊よ 安らかに」というメッセージが刻まれた。
各紙によれば米政府機関はエボラ出血熱の治療に富士フイルムホールディングス のインフルエンザ用治験薬を利用できるよう承認手続きを急いでいる。西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱による死者は過去最悪水準に上っている。米国防総省のエイミー・デリックフロスト報道官によれば、富士フイルムの米国での提携相手であるメディベクター(ボストン)はこの治験薬「ファビピラビル」をエボラ出血熱感染者の治療に使えるよう申請する意向で、米食品医薬品局(FDA)と協議している。承認されれば、エボラ出血熱の感染者治療で米当局が承認する初の医薬品の一つとなる見通し。