世界遺産の熊野速玉大社では、国の重要無形民俗文化財に指定されている桧扇の写しを神前に開帳する扇立祭が執り行われる。夏に流行しやすい病気や作物につく虫を追い払い、氏子崇敬者の健康と五穀豊穣を祈願する神事で、紀南最大の納涼祭として神賑行事は毎年大勢の人でにぎわうが、今年はコロナウィルスの影響で中止。7月14日(火)に神事のみ斎行される。
【問】熊野速玉大社 ☎0735-22-2533
ともに世界遺産の巡礼道を有することから、和歌山県と姉妹道提携を結んでいるスペイン・ガリシア州の青少年交流訪問団が22日、田辺市本宮町にある熊野本宮大社や県世界遺産センターを訪れて熊野古道について学ぶなどし、和歌山の魅力に触れたと紀伊民報が報じた。県国際課によると、県とガリシア州では2010年度から青少年交流事業に取り組んでおり、夏にガリシア州から、春には県から訪問団を派遣している。
クルーズ客船の誘致で地域振興を図るため、和歌山、三重、奈良3県の自治体関係者でつくる「新宮港クルーズ振興広域協議会」は26日、新宮市内で開いた総会に海外のクルーズ船社の担当者を招き、誘客のポイントを学んだ。講演したのは、イタリアに本社を置くコスタクルーズ社の日本支社担当者、井上美樹さん。井上さんは、「乗客が事前に調べられるよう観光サイトの充実を」「船内に液体や生ものを持ち込めないので、土産品は乾燥品などが良い」「港から最寄りの市街地、観光地へのアクセスマップを」「英語がわからない欧州人も多いので、案内看板にもう1言語を」と助言した。
商業捕鯨が1日、31年ぶりに再開されたことを受け、地元漁協の船が商業捕鯨に参加する和歌山県太地町でも歓迎の声が上がった。三軒一高町長は同日、「再開を心からうれしく思う。今後は『くじらの恵み』を多くの人々が享受できるよう、国際間、地域間の連携をさらに強めたい」とのコメントを発表した。同県太地町は古式捕鯨発祥の地として知られる。太地町漁業協同組合の「第七勝丸」など計5隻は1日、北海道の釧路港を出港した。1週間ほどミンククジラを捕獲する予定だ。