各紙によればカンボジアで開かれる東アジアサミットに合わせ、日本と中国、韓国が閣僚級会合を開き、3カ国の自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉開始を宣言する見通しとなったことが15日、分かった。沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中対立とは切り離して、経済関係の強化を優先させる。日本からは枝野幸男経済産業相が出席する見通し。3カ国のFTAが実現すれば、相互の貿易を拡大させ、経済活性化につながることが期待される。日本の輸出額に占める中国と韓国の割合が約3割を占めており、中韓の関税引き下げや撤廃により、輸出の増加が見込まれる。一方で、農産品の日本への流入が拡大する恐れもある。
各紙によれば三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)など大手銀行5グループの2012年9月中間連結決算が14日、出そろった。株価の低迷で保有株式の評価損が膨らみ、5グループ合わせた最終利益は約1兆420億円と、前年同期の1兆5206億円から約3割の減益となった。企業の資金需要が乏しく、国内向け融資が低迷したことなどから、本業のもうけを示す実質業務純益は3グループが前年同期を下回った。最終利益は三菱UFJFG、三井住友トラスト・ホールディングスが約5割、みずほFGが約3割の減少となるなど、3グループが減益となった。株式市況の低迷で保有株の価格が大きく下落し、評価損を計上したため。損失計上額は、5グループとも前年同期から拡大した。計上額がもっとも大きかったのはみずほFGの2816億円で、前年同期(615億円)の約4.6倍にのぼった。
宮城県石巻市の水産加工会社「木の屋石巻水産」が、東日本大震災で途絶えていたサンマの缶詰の販売を再開したと各紙が報じた。2年ぶりの復活に、同社は「多くの人に助けられ、ここまで来ることができた。ずっと同じ商品を届けることが使命だ」と意気込んでいる。同社の水産加工場は沿岸部にあったが、津波で被災。「鯨大和煮」缶を描いた巨大タンクを所有していたことでも知られる。巨大タンクは約300メートル離れた県道の中央分離帯まで流され、横倒しになっていたが、今年6月末に解体された。同社によると、昨年は製造できなかったが、今年は市内の別業者の協力で製造、販売にこぎ着けたという。