米カリフォルニア工科大と米マサチューセッツ工科大などの研究チームは11日、物理学者アインシュタインが100年前に一般相対性理論で存在を予言した重力波について「初めて観測した」と発表した。これまで直接観測した例はなく、宇宙初期の状態などを重力波で観測する「重力波天文学」の道を開く成果だ。重力波は、物体の重さが時間と空間(時空)にゆがみを作り、物体が運動した時、そのゆがみがさざ波のように、光速で宇宙に伝わる現象。物体が重くて速く動くほど、強い重力波が出る。
海洋研究開発機構と高知大は9日、東京・南鳥島付近の水深5500メートルを超える海底にレアメタルやレアアースを含む「コバルトリッチクラスト」が広がっているのを確認したと発表した。3000メートルより深い海底でコバルトリッチクラストの分布が確認されたのは初めてで、推定資源量も大幅に増えると期待されるという。
長野県軽井沢町のスキーバス転落事故を受け、国土交通省は9日、貸し切りバス会社が法令違反を繰り返した場合、事業許可の取り消し処分とすることを決めた。監査を効率的に行うため、民間団体に一部の業務を担わせ、業者には書類リストの作成も義務付ける。同日開催された対策委員会の第2回会合で了承された。国交省によると、違反を是正しなかったり、死亡事故を起こしたりした業者は、許可取り消しや事業停止処分とする。
東京メトロと都市再生機構(UR)は8日、東京都港区の地下鉄日比谷線霞ケ関-神谷町間の虎ノ門地区に設置する新駅の起工式を開いた。2020年東京五輪・パラリンピックまでに暫定開業させる予定。場所は超高層複合ビル「虎ノ門ヒルズ」の西側で、東京五輪会場へのアクセス道路となる環状2号線と国道1号の交差点付近。暫定開業までの事業費は約170億円で、最終完成は22年度の予定。駅名は公募するかどうかも含め、検討している。
関西電力は8日、1月末に再稼働した高浜原発3号機(福井県高浜町、出力87万キロワット)について、26日にも営業運転を始めると発表した。原子力規制委員会による最終的な検査を25~26日に行い、合格すればすべての検査を終える。