東日本大震災で壊滅的な被害を受け、段階的に操業を再開してきた宮城県石巻市の日本製紙石巻工場が30日、全面再開したと各紙が報じた。最後まで復旧していなかった抄紙機と塗工機が稼働し、年間生産量85万トンを目指す。再稼働したのは、カレンダーなどに使用される高級紙の製造ライン。原料から紙をすく抄紙機と、紙をコーティングする塗工機が動き始め、大勢の社員から大きな拍手が起きたという。
ホンダは、室内の広さと多彩な荷室のアレンジを活かし、車いすの利用者にも開放感のある空間を実現した「N BOX+車いす仕様車」を、30日より発売したと各紙が報じた。排気量660ccエンジンとCVT(無段変速機)を搭載し、JC08モードでガソリン1リットル当たり21.2キロ走行できる。軽自動車の車いす仕様車としては初めて4WD(四輪駆動)を設定した。新開発のアルミスロープは床下に収納できる。
アルミ圧延品最大手の古河スカイと同第2位の住友軽金属工業は、来年10月に経営統合することで基本合意したと各紙が報じた。今後、公正取引委員会など関係当局の審査・承認を経て正式決定する。日本国内では、今後アルミ圧延品の需要が減少していくことが予想される一方、世界市場ではアルミ圧延メジャーなどとの競争激化、アジアをはじめとする新興国の台頭などが見込まれ取り巻く環境は厳しさを増している。このため国内トップ2社が経営統合することで互いの技術やノウハウを統合。最適生産態勢の構築やグローバル展開、経営資源の有効活用などで持続的成長を実現しながらメジャーの仲間入りを目指すという。
ダイキン工業が米国の家庭用エアコン最大手、グッドマン・グローバル(本社テキサス州ヒューストン)を買収することが29日、分かったと各紙が報じた。買収額は約3000億円に上る見込み。ダイキンはグローバル社買収で北米・中南米での家庭用エアコンの販売を強化し、空調市場でも近年台頭する中国勢の引き離しを狙うという。ダイキンの空調事業の昨年度の売上高は1兆400億円超と世界の空調業界でトップ。グッドマン社を合わせると1兆2000億円程度に拡大、2位以下の中国企業などを突き放す。