各紙によれば東京海上ホールディングスは10日、米保険大手のHCCインシュアランス・ホールディングスを約75億ドル(約9400億円)で買収すると発表した。日米金融当局の認可などを得た上で、年内に完全子会社化する。買収額は国内保険会社による海外企業の合併・買収(M&A)で過去最大。国内損保市場は人口減少などで頭打ちとなっており、海外事業の拡大により収益力向上を目指す。HCCは、傘下に損害保険会社や生命保険会社などを抱え、役員賠償責任保険や農業保険といった特殊なリスクに備える商品に強みを持つ。
大阪信用金庫(大阪市)は9日、電気料金値上げの影響と特定規模電気事業者(PPS)の利用に関する調査結果を発表したと各紙が報じた。値上げを実施した関西電力から、新電力と呼ばれるPPSに購入先を「変更した」または「変更を予定している」と答えた中小企業は全体の8.0%にとどまったという。
三菱航空機は8日、国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の地上走行試験を愛知県豊山町の県営名古屋空港で始めたと各紙が報じた。地上を機体のエンジンで自力走行するのは初めて。今年9~10月に予定する初飛行に向けて機体の操縦性やブレーキの利きなどを確認していく。
各紙によれば先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)が8日採択した首脳宣言には、中国主導で年内に設立を目指す「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」に関する記述は盛り込まれなかった。7日の初日討議では、G7が緊密に連携して情報共有することで一致したが、AIIB参加に慎重な日米と、既に参加を決めた欧州組との思惑が交錯。立場の違いに配慮して、最終的に文書化は見送られた格好だ。サミット開幕直後、世界経済をテーマにした約2時間半の議論では中国の話題が3、4割を占めた。「中国の経済成長をどういう形で世界の成長に戦略的に組み込むか」(安倍晋三首相同行筋)について各国が活発に意見交換した。