東芝の利益水増し問題で、証券取引等監視委員会が田中久雄前社長から任意で事情聴取したことが19日、関係者への取材で分かった。監視委は田中前社長と西田厚聡、佐々木則夫両元社長の歴代3社長が虚偽の利益を不正に計上させた疑いがあるとして金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で刑事告発する方向で調査を進めている。田中前社長は不正の認識を否定したとみられる。監視委は今後、西田、佐々木両元社長からも任意で事情聴取する方針。
英鉄道会社ヴァージン・トレインズは18日、日立製作所から納入された「都市間高速鉄道計画(IEP)」の「ヴァージン・あずま」を、ロンドン市内のキングス・クロス駅で公開した。日立製作所が笠戸事業所(山口県)で製造して英国内で試験走行してきた高速鉄道車両「クラス800」で、2018年からロンドンと英北部スコットランドのインバネス間で運行を開始する。運転速度は最高で時速125マイル(201キロ)。
2016年春闘は16日、主要企業の集中回答日を迎えた。主要企業は3年連続で賃金を底上げするベースアップ(ベア)に踏み切るものの、引き上げ幅は前年割れが続出。政権が企業に賃上げを促す「官製春闘」は3巡目だが、円高や世界経済の減速が企業の体力をそいでおり、賃上げをテコに消費拡大を目指すアベノミクスには逆風となりそうだ。(毎日新聞)
日本郵政は16日、取締役会を開き、検査入院中で公務復帰の見通しが立たない西室泰三社長(80)が月末に退任し、同社取締役でゆうちょ銀行社長の長門正貢氏(67)を4月1日付で後任社長に昇格させる人事を決めた。ゆうちょ銀行社長は当面空席となる。大株主の政府は有力企業の社長経験者を軸に後任を探したが難航。マイナス金利政策の影響で、稼ぎ頭の金融事業の先行き不透明感が増す中、大手銀行出身で金融事業に精通する長門氏の昇格でトップ不在の状況を解消することにした。