スウェーデンのカロリンスカ医科大は3日、今年のノーベル医学生理学賞を、東京工業大の大隅良典栄誉教授(71)に贈ると発表した。授賞理由は「オートファジー(自食作用)の仕組みの発見」。細胞が自分自身の一部を分解し、栄養源としてリサイクルしたり、新陳代謝したりする仕組みを明らかにした。様々な生物に共通する根源的な生命現象の謎を解いた。日本のノーベル賞受賞は、昨年の医学生理学賞の大村智・北里大特別栄誉教授、物理学賞の東京大宇宙線研究所長の梶田隆章教授に続き25人目。
「それぞれの段階で、流れの中で、空気の中で(盛り土案の骨抜きが)進んでいった」。東京都の豊洲市場(江東区)の盛り土問題を受け、小池百合子知事は30日、厳しい言葉で都庁の「甘えの構造」を批判した。続いて調査報告書の内容を報道陣に説明した都幹部は時折、言葉を詰まらせながら「信頼を裏切った」「責任を深く痛感する」と謝罪した。小池知事は、盛り土をやめる方針決定のいいかげんさを「(関わった)それぞれに責任がある」と問題視。
2017年の世界文化遺産登録を目指す福岡県の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の中心となる沖ノ島(同県宗像市)が1日までに、報道陣に公開された。島全体が信仰の対象で上陸は厳しく制限されているが、古代祭祀の遺跡が手つかずで残る神秘の島の素晴らしさを知ってもらおうと宗像大社が許可した。沖ノ島は宗像市から約60キロ沖の玄界灘に浮かぶ。4~9世紀までの500年間にわたり、形態を変えながら国家的な祭祀が行われ、これまで22カ所の祭祀遺跡が確認されている。
名古屋・栄地区のシンボル、中部日本ビルディングが老朽化のため2019年春以降に建て替えられ、中日劇場は18年春に閉まることになった。かつて「名古屋三座」に数えられた劇場は半世紀で幕をおろす。中日ビルは1966年開業。地下4階、地上12階で延べ床面積は8.4万平方メートル。オフィスやビアガーデン、飲食店もあり、約180のテナントが入る。営業を続けるにも耐震補強の費用がかさむことが分かり、建て替えを決断。19年3月末で閉じ、2020年代半ばの新ビル完成をめざす。
四国電力伊方原発(愛媛県)は安全性が確保されていないとして、大分県の住民264人が28日、四国電を相手に伊方2、3号機の運転差し止めを求める訴訟を大分地裁に起こした。佐田岬半島の付け根に位置する伊方原発は豊後水道を挟み、大分市と約50キロの距離にある。住民側は訴状で、伊方原発は南海トラフ巨大地震の震源域にあるだけでなく、中央構造線断層帯の数キロ先に立地していると指摘。