民間企業に勤める会社員やパート従業員らが2015年の1年間に受け取った給与の平均は、前年比5万4000円増の420万4000円で3年連続で増加したことが28日、国税庁の民間給与実態統計調査で分かった。1997年のピーク時より46万9000円少なく、90年と同水準。有効求人倍率の上昇など雇用環境の改善が背景にあるとみられる。見直し議論が進む「配偶者控除」を受けた人は前年比2.7%減の976万5000人。減少要因は不明だが、控除対象である年収103万円を超えて働く人が増えた可能性もある。
兼松日産農林(東京)は27日、家庭用マッチ事業の唯一の製造拠点である淡路工場(兵庫県淡路市生穂)を来年3月末で閉鎖し、同事業から撤退すると発表した。業界最大手だが、使い捨てライターの普及など需要の減少に加え、生産設備の老朽化が激しく安定供給が難しくなった。前身の企業から数え、112年の歴史に幕を下ろす。
あらゆるモノをインターネットでつなぐ「IoT」の共同研究を進める日本の産官学の協議会「IoT推進コンソーシアム」が、米国の二つの共同研究組織と、IoTを巡る国際標準の策定などで協力する方向で最終調整に入った。10月3日にも基本合意する。3団体には日米の有力企業延べ約2600社が参加しており、IoTのデータをやり取りする際の通信規格やデータの様式、サイバー攻撃を防御する安全基準などについて、共同で国際基準作りを進める狙いがある。
三菱航空機が開発を進めている国産ジェット旅客機「MRJ」の飛行試験4号機(登録番号JA24MJ)が9月25日、初飛行に成功した。午前11時4分すぎに県営名古屋空港(小牧)を離陸した4号機は、太平洋側の試験空域を約3時間飛行後、午後1時55分に同空港へ着陸。初号機(JA21MJ)の隣に帰着した。4号機は遠州灘沖の試験空域で機体の基本特性を確認。三菱重工業(7011)の社有機MU-300(JA78MA)を伴い、初飛行した。