安倍首相は、28日の国会召集にあたって、衆参両院で就任後初めてとなる所信表明演説を行い、日本の危機的状況を突破していく決意を表明したと各紙が報じた。演説の中で、日本の危機的状況として、経済の危機、復興の危機、外交・安全保障の危機、教育の危機の4つを挙げ、「何としても突破していかなければならない」と強調した。安倍首相は「断固たる決意をもって、強い経済を取り戻していこうではありませんか。大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略という『3本の矢』で、経済再生を推し進めます」、「最も大切なのは、未知の領域に果敢に挑戦をしていく精神です。皆さん、今こそ世界一を目指していこうではありませんか」と述べた。
各紙によれば根本匠復興相は27日、2011年度以降5年間で19兆円としていた東日本大震災からの復興予算枠を25兆円に拡充する方針を明らかにした。麻生太郎財務相との13年度予算に関する折衝後、財務省内で記者団に語った。復興予算は民主党政権時代に「5年間で19兆円」の枠が設けられていた。しかし、12年度当初予算までに既に17兆円が計上されており、上積みが必須となっていた。
各紙によれば総務省は27日、次世代の高画質テレビ規格「4K」を使った放送を、従来想定していた2016年から2年程度前倒しし、14年7月の実用化を目指す方針を固めた。14年6月に開幕するサッカーのブラジルワールドカップ(W杯)に照準を合わせる。世界に先駆けて4K放送の実用化に踏み切ることで、高画質の放送コンテンツ開発やテレビ受信機普及を喚起する狙いがある。4Kは現行のフルハイビジョンの4倍の解像度を持つ規格。データ容量が大きいため、まずは通信衛星を使ったCS放送で開始し、将来的に地上波での放送も目指すという。
政府の情報収集衛星を搭載した「H2Aロケット22号機」が27日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたと各紙が報じた。H2Aは16回連続の成功となった。搭載された情報収集衛星レーダー4号機は、数百km上空から、地上にある1メートル程度の物体を見分けられる。地上のあらゆる場所を1日1回以上撮影するため政府が目標とする、レーダー衛星と光学衛星が少なくとも各2基の「4基体制」が実現するという。