政府の規制改革会議は1日の会合で、石炭火力発電所の新増設に伴う環境影響評価(アセスメント)の手続きを可能な限り短縮するよう、環境省と経済産業省に促す見解をまとめたと各紙が報じた。1か月以内の回答を求めている。具体的な見直しの方法として〈1〉事業者が地元住民や都道府県向けに、別々に行っている意見聴取を同時に進める〈2〉技術面での判断基準の明示を申請時までに早める――ことなどを求めた。環境省は、通常約3年かかる手続きを1年強~1年半程度に短縮する方向だ。見解では、東日本大震災後に原子力発電所がほとんど稼働しておらず、「安価で安定的なエネルギー供給に大きな支障が生じている」と指摘。「石炭火力の位置付けを見直し、その役割を高めていくことが喫緊の課題だ」と明記したという。
新装された歌舞伎座は2日、人気俳優が出演して門出を華やかに彩る「こけら落とし公演」が初日を迎え、開場したと各紙が奉じた。400年余の歴史を持つ歌舞伎は、新たな拠点で伝統を未来へ受け継いでいく。開場を告げる「一番太鼓の儀」に続き、午前11時からの第1部では、人間国宝の坂田藤十郎らがお祝いの舞踊「鶴寿千歳」を披露。昨年12月に死去した中村勘三郎さんにささげる舞踊「お祭り」に息子の勘九郎、七之助らが登場するのをはじめ、3部制の公演の各部に第一線で活躍する俳優が勢ぞろい。歌舞伎座は1889年の開場以来、建て替えを重ね、新劇場は“五代目”。
各紙によれば東京スカイツリーと足元の商業施設「東京ソラマチ」の来場者数が3月末現在で約4476万人に達し、開業時の想定の約1.6倍となったことがわかった。ツリー展望台の来場者も3月末現在で554万人となり、当初の想定の400万人を大きく上回った。東武タワースカイツリー社によると、昨年5月22日の開業時、1年間の来場者数を3200万人と想定。3月末現在では、2750万人になると予測していたという。
企業に65歳までの雇用を義務付ける改正高年齢者雇用安定法が1日施行されると各紙が報じた。公的年金(厚生年金の報酬比例部分)の支給開始年齢が順次引き上げられるため、再就職できないと「無年金」の期間が生じる。その間の再雇用を義務化するという考え方で、一定の経過措置を踏んで、年金支給が65歳に移行し終わる2025年4月以降は希望者については継続雇用が完全義務化される。
国産材を中心とした木材を利用して住宅を新築した場合に、30万円分の商品などと交換できるポイントがもらえる林野庁の「木材利用ポイント」制度が1日から始まると各紙が報じた。この制度は、原産地が表示されているなど一定の条件を満たした国産材を中心とした木材を使って住宅を新築した場合、30万円分のポイントがもらえる。また、住宅をリフォームした場合でも、国産材の量に応じて最大30万円分のポイントがもらえる。対象となる住宅は新築、リフォームとも、1日から来年の3月31日までに工事の契約を済ませた住宅。申請の受け付けは6月下旬ごろに始まる見通しという。