各紙によれば人間のiPS細胞から、呼吸に欠かせない「肺胞」の細胞を作ることに成功したと、三嶋理晃・京都大教授の研究チームが発表した。肺の難病の病態解明や治療薬開発に役立つとしている。論文は米科学誌「ステム・セル・リポーツ」電子版に22日掲載される。肺胞は、肺の末端にあるブドウ状の組織で、酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する役割がある。iPS細胞や胚性幹細胞(ES細胞)から作製する研究が国内外で進められているが、作製過程で様々な種類の細胞ができるため、肺胞になる細胞だけを分離することが課題だったという。
内閣府が23日発表した「国民生活に関する世論調査」によると、現在の生活に「満足」と答えた人が70.3%(前年比0.7ポイント減)で、2008年の調査以来6年ぶりに低下した。一方、「不満」は増加し、29%(同1.4ポイント増)。内閣府は「4月の消費税率引き上げの影響ではないか」とみている。現在の生活について「悩みや不安を感じている」は66.7%。このうち、内容別(複数回答)では「老後の生活設計について」と答えた人が、過去最高の57.9%となった。
各紙によれば東京電力は21日、川崎火力発電所(川崎市)に新たに建設している世界最高効率の液化天然ガス(LNG)の発電設備を報道陣に公開した。この設備は、排熱も発電に利用する「コンバインドサイクル方式」を採用している。出力は71万キロワットで、熱効率は61%。同じ川崎火力にあるコンバインドサイクル方式の発電設備の59%を上回る。2016年7月に営業運転を始めるという。
東京電力福島第一原発事故を調査した政府事故調査・検証委員会が吉田昌郎所長(故人)を聴取した記録(吉田調書)について、東電株主代表訴訟の原告ら10人が20日、開示を求める行政訴訟を東京地裁に起こしたと各紙が報じた。調書を保管している内閣官房への情報公開請求に対して不開示決定が出たため、提訴に踏み切った。吉田氏以外の調書についても非開示の決定後、順次提訴する方針だという。