各紙によれば電力10社と都市ガス大手4社は27日、円安で液化天然ガス(LNG)の輸入価格が上昇したことを受け、8月の料金をそろって引き上げると発表した。14社の一斉値上げは5カ月連続で、いずれも現行制度となった2009年5月以降で最高となる。標準家庭の電気料金は、東京電力が前月比58円上昇の7978円、中部電力は45円上がって7553円と、火力発電の燃料に占めるLNGの割合が高い会社では大きく上昇する。東北電力の上げ幅は25円、四国電力は12円。ただ、両社は政府に本格的な値上げを申請しており、それが認められればさらに大きく上昇するという。
小惑星探査機「はやぶさ」が7年間の歳月をかけて地球に持ち帰った小惑星「イトカワ」の微粒子が、7月17~28日、相模原市立博物館で世界で初めて公開されると各紙が報じた。展示される微粒子は直径55マイクロメートル。肉眼では見えないため光学顕微鏡で約180倍に拡大し、形状や表面の様子などが観察できる。はやぶさの帰還カプセルからこれまでに回収された微粒子は1500個以上。直径60マイクロメートル以上の微粒子は研究用とされており、残された中で大きめの微粒子を展示用に選んだという。
田村憲久厚生労働相は28日、金子順一事務次官(59)を退任させ、後任に村木厚子社会・援護局長(57)を起用するなどの幹部人事を正式発表したと各紙が報じた。発令は7月2日で、2人目となる女性の事務次官が誕生する。厚労省の文書偽造事件で逮捕された後、無罪が確定した村木氏は知名度も高い。起用には成長戦略の柱に「女性の活躍」を掲げる安倍晋三首相の強い意向が反映されたという。
居酒屋チェーンや介護事業を手がけるワタミは27日、創業者の渡辺美樹会長が会社の役職をすべて辞任したと発表したと各紙が報じた。7月の参院選(比例区)に自民党公認候補として出馬するため。渡辺氏は2011年の東京都知事選に出馬する際に代表取締役を退任し、その後、代表権のない取締役会長になっていた。今回の辞任により、渡辺氏は社外に去ることになるという。
生活、社民、みどりの風の3党が参院に提出した安倍晋三首相に対する問責決議が26日の参院本会議で採決され、野党の賛成多数で可決されたと各紙が報じた。この影響で電気事業法改正案などの重要法案は廃案になる。問責決議は参院予算委員会の集中審議に安倍晋三首相が出席しなかったことを理由にした。参院予算委員会は石井一委員長(民主)の職権で24、25日に開催したが、政府・与党は参院議長不信任案が出されていることを理由に欠席。そのため野党3党が「憲法に違反する許し難い暴挙だ」と批判して問責決議案を提出し、野党第1党の民主党なども同調した。参院の問責決議は法的効力はない。