福島県の内堀雅雄知事は30日、東京電力の小早川智明社長と県庁で面会し、東電が表明した福島第2原発(同県楢葉町、富岡町)全4基の廃炉と、使用済み核燃料の貯蔵施設を敷地内に新設することを受け入れる方針を伝えた。福島第1原発の全6基と合わせ県内の全10基の廃炉が確定した。核燃料の最終的な行き先が未定の中、貯蔵施設新設は保管の長期化につながるとの懸念もあった。内堀氏は「(核燃料を)県外搬出することが大前提だ。当分の間、一時保管されるのはやむを得ない」と語った。
河野太郎外相は29日の記者会見で、中国人の団体・個人観光一次ビザについて、来年4月から香港を除く七つの在中国公館で、指定旅行代理店を通じたオンライン申請の受け付けを開始すると発表した。電子ビザも同時に導入する。北京の日本大使館では団体観光一次ビザに限り、30日から先行的に全ての旅行代理店からのオンライン申請を受け付ける。
大量出血などで輸血が必要になったときのため、輸血用血液製剤を中核病院で備蓄し、周辺の診療所などに譲渡する制度が4月、廃止された。血液製剤を製造販売する日本赤十字社が「医薬品販売業の許可を受けた者以外の販売や貯蔵などを禁じる医薬品医療機器法との整合性に疑義がある」と判断したからだ。離島やへき地の多い九州では、輸血の必要性が高い産科などで制度に頼ってきており「出産のリスクが高まる」と懸念の声も上がっている。
28日3時31分頃、東北から関東の広範囲で震度3以上の揺れを観測する地震があった。震源は遠く離れた三重県南東沖で、地震の規模はM6.5。南海トラフ巨大地震は震源の深さが10kmから40km程度とされているが、今回の震源の深さは速報値で約420kmとかなり深く、別系統の地震とみられる。今回の地震は非常に深い所で発生する「深発地震」と呼ばれるもの。震源に近い東海や近畿で最大でも震度1程度となっている一方、関東や東北に強い揺れが到達した。
政府は、訪日外国人の増加に伴って観光地の住民生活環境が悪化する「オーバーツーリズム(観光公害)」の対策に乗り出す。今秋、訪日客向けのマナー啓発動画を公開するほか、来年3月末までに混雑やマナー違反など観光地を評価する指標を作成する。来夏の東京五輪を控え、訪日客は今後も増える見込みで、政府は観光と生活の両立に向けた環境改善を急ぐ。観光公害は深刻になりつつある。京都・祇園では訪日客が無断で舞妓に触るなどのマナー違反が横行。