東京海上ホールディングスと防災科学技術研究所(茨城県つくば市)が、巨大地震を想定し、個別の地点ごとに津波に襲われる確率や浸水被害などを予測するシステムを、共同で開発することが分かった。来年度をめどに企業や自治体に提供し、津波対策や事業継続計画に役立ててもらう。内陸部の地点を特定し、津波被害の発生確率を提供するのは初めてという。予測では、政府の地震想定や個別地点の地形、堤防の高さなどのデータを人工知能(AI)で分析し、地域ごとに想定される津波の高さ、浸水被害の程度などを算出する。
大型の台風10号は15日、広島県呉市付近に上陸し、中国地方を縦断した。西日本では激しい雨が降り、各地で土砂災害警戒情報が発表されたほか、避難勧告・指示も出された。強い風が吹き、海に転落するなどして少なくとも1人が死亡、47人がけがをした。気象庁によると、台風10号は15日午後8時時点で松江市の北50キロの海上にあり、時速35キロで北へ。17日未明までに温帯低気圧に変わり、北海道付近に進む見込み。
気象庁によると、大型の台風10号は15日午後3時ごろ、広島県呉市付近に上陸した。中心気圧は975ヘクトパスカル、最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートル。15日夜には山陰沖に進んで西日本を縦断する。台風10号は目が大きく、その周辺に積乱雲が発達しているのが特徴。通過した後も暴風雨が続く。普段は雨が少ない瀬戸内でも大雨になる。総務省消防庁のまとめなどによると、高知など15県で7千人以上が避難所に身を寄せ、これまでに岡山など8県で16人がけがをした。
終戦から74年を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が、東京都千代田区の日本武道館で開かれた。令和最初の追悼式には、天皇、皇后両陛下や安倍晋三首相、全国の遺族ら6497人が参列し、先の大戦の戦没者約310万人の冥福を祈った。初めての参列となった天皇陛下はお言葉で、上皇さまが使った「深い反省」との表現を踏襲し、平和を思う気持ちを示された。
参院選後に先送りしていた社会保障制度改革をめぐり、政府が秋以降、集中的に議論するための新たな会議を設ける方向で検討していることが分かったと産経新聞が報じた。厚生労働省は今月下旬にも、年金の給付見通しを示す5年に1度の財政検証を公表する方針で、来年の通常国会に年金制度改革関連法案を提出する。医療や介護分野についても議論を加速させる。超高齢社会を背景に、負担増という「痛み」を伴う改革は待ったなしだ。