中央省庁の障害者雇用水増し問題で、全国の裁判所でも、障害者の雇用数を不適切計上していたことが29日、関係者への取材で分かった。水増しは300人を超えるとみられ、裁判所職員に占める障害者の割合は法定雇用率(2.3%)を大きく下回るという。厚生労働省によると、最高裁と全国の地、高裁、家裁での2017年の障害者雇用数は641人とされる。全職員に占める割合は2.58%で法定雇用率を上回っていたが、関係者によると、このうち半数程度は、障害者手帳を持っていないなど本来は対象外だったという。
政府は宇宙空間を高速で飛び交う宇宙ごみを、ロボットアームでつかんで取り除く「掃除衛星」の開発に乗り出す。2020年代前半に実験機を打ち上げて技術を確立、新たな宇宙産業として育てていく方針だ。除去の対象は、打ち上げ時に切り離されたロケットの一部など、大きさ数メートル以上の宇宙ごみ。分解すればさらに多くのごみが生まれる危険性があるためだ。実験機は、文部科学省が来年度予算の概算要求に6億円を計上し、宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)が開発を手がける。
文部科学省は28日、全国の公立小中学校施設の2018年度(4月1日現在)の耐震化率が、前年度より0.4ポイント増え99.2%になったと発表した。15年度末までに全て耐震化する目標を掲げていたが、いまだ978棟(前年度比421棟減)が実施しておらず、倒壊の恐れがあることが判明。自治体が統廃合する学校の改修をためらっていることなどが要因とみられ、同省は安全確保のため早期に改修するよう求めている。
「ちびまる子ちゃん」で知られる漫画家のさくらももこさんが15日、乳がんで死去した。53歳だった。本名は非公表。通夜・告別式は近親者で行った。所属するさくらプロダクションが27日発表した。静岡県清水市(現静岡市)出身。1984年にデビューした。自身の子ども時代の思い出を投影した、小学3年生のまる子の日常を描くエッセー風漫画「ちびまる子ちゃん」を、雑誌「りぼん」(集英社)に86年から連載。講談社漫画賞(少女部門)を受賞した。
厚生労働省は26日、これまで厚生年金の加入義務がなかった従業員500人以下の企業のパートなど短時間労働者にも対象を広げる検討に入った。現在、加入義務があるのは週30時間以上働く人のほか、週20時間以上で賃金が月8万8千円以上などの条件を満たし、かつ従業員501人以上の企業に勤める人。企業の人数要件や賃金要件を拡大して保険料負担の担い手を増やし、少子高齢化の進展で圧迫される年金財政の安定化を図る考え。