各紙によればNTTは今年秋をめどに光サービスの卸売を開始する。現行の光回線貸し出しに比べ、通信事業者は低料金で仕入れることができ、設備投資負担も不要になる。現行の自社ブランド「フレッツ光」は継続する一方、通信事業者向けにサービスの卸売を追加して販路を拡大。頭打ちだった契約数を伸ばしたい考えだ。NTTが基幹サービスを卸売りして他社ブランドでの販売に乗り出すのは初めて。
各紙によれば東芝が、半導体を生産する四日市工場(三重県四日市市)に今後3年間で7千億円規模の設備投資を実施する方向で調整していることが11日、分かった。最先端設備を導入し、スマートフォン向けなどに需要が拡大しているNAND型フラッシュメモリーの競争力を強化。この分野で世界首位の韓国サムスン電子を追撃する。設備投資は、提携先の米半導体大手のサンディスクと折半し、数回に分けて実施する方向だという。
シャープが、3年ぶりに純損益で黒字になったと各紙が報じた。2014年3月期決算は、純利益が115億円で、前年の5453億円の赤字から回復した。売上高の3分の1を占める液晶事業で、スマートフォン向けが好調だった。工場売却なども進め、費用を減らした影響も大きい。売上高は2兆9271億円で、前年比18.1%増。事業別では、太陽電池が固定価格買い取り制度の広がりで前年から約7割増の4390億円。主力の液晶は25%増の8147億円。苦戦が続いた液晶テレビは、消費増税前の駆け込みもあり、大型を中心に販売が回復したという。
財務省が12日発表した2013年度の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の総合的な取引状況を示す経常収支の黒字額は前年度比81.3%減の7899億円だったと各紙が報じた。経常黒字は12年度の4兆2232億円を大きく下回り、比較可能な1985年度以降、2年連続で最少を更新した。円安が進んで輸入額が膨らむ一方、輸出が伸び悩み、貿易収支が過去最大の赤字になったためだという。