民進党が27日、発足した。野党勢力を結集し、夏の参院選で「自民1強打破」を目指す。ただ、内実は民主党を離れた議員の「復党」との色合いが濃く、民主系、維新系双方で不満がくすぶる。内紛の火種を抱えながらのスタートで、党の結束維持が課題との事情は変わらない。「われわれは政権与党として、大事なときに結束できず、離合集散を繰り返したことを深く反省する」。都内のホテルで開かれた結党大会。初代代表となった岡田克也氏はあいさつで、政権担当時の党分裂という苦い歴史に言及し、結束を訴えた。
米国務省は1日、ジョン・ケリー国務長官が今月10、11日に広島市を訪れ、先進7か国(G7)外相会合に出席すると発表した。ケリー長官は8、9日に中東バーレーンで開催される湾岸協力会議の閣僚会合に出席後、訪日予定。5月に三重県で開催されるG7首脳会議(サミット)に先立ち、各国外相と調整を行うという。バラク・オバマ大統領の広島訪問については、米政府は検討はしているものの、まだ決定には至っていない。
安倍晋三首相は29日夕、2016年度予算の成立を受け、首相官邸で記者会見した。大学生らを対象にした国の奨学金制度について、首相は「本当に厳しい状況にある子どもたちには、返還が要らなくなる給付型の支援によって、しっかり手を差し伸べる」と述べ、給付型奨学金を創設する考えを表明した。今夏の参院選から選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられる見込みのため、若者支援拡充をアピールする狙いがありそうだ。
原子力規制委員会は30日の定例会で、東京電力福島第1原発1~4号機の原子炉建屋周辺の地下を凍結させて、地下水の流入を抑える「凍土遮水壁」について、海側から段階的に凍結させる東電の計画を認可した。東電は31日にも凍結作業を始める方針。しかし、これほど大規模な「氷の壁」が導入されたケースは世界でもなく、どの程度地下水の流入を防ぐことができるかは不透明だ。