米ニューヨーク州立大の国際生物種探査研究所は21日、鹿児島県・奄美大島近海に生息し、ユニークな巣を作る「アマミホシゾラフグ」を今年の「世界の新種トップ10」に選んだと発表した。地元では正体は謎で、この魚のオスが作った巣と4年前に分かるまでは「ミステリーサークル」と呼ばれていた。新種として昨年論文を発表した松浦啓一・国立科学博物館名誉研究員(魚類学)によると、このフグはシッポウフグ属と考えられたが、知られていた他の19種とは体表のとげの位置や模様が異なっていたという。
活発な火山活動が続く神奈川県の箱根山で、気象庁は21日、観測機器「空振計」を新たに設置したと各紙が報じた。空振計は、空気中の振動をとらえる装置で、大涌谷付近で発生する可能性がある小規模の水蒸気噴火を感知し、噴火が起きた場所や大きさを直ちに観測することができる。気象庁の職員4人は、21日午前9時ごろ、立ち入り禁止区域に入り、空振計を設置していて、データの受信などに問題がないかチェックしたうえで、できるだけ早く観測を始める方針。
政府は21日、過激派組織「イスラム国」による邦人人質事件の対応を検証した報告書を公表。事件をめぐる政府の判断や措置について「人質の救出の可能性を損ねるような誤りがあったとは言えない」とする有識者の総括を明記した。身代金要求につながったとの批判がある安倍晋三首相の中東政策スピーチについては、内容と表現に「問題はなかった」と強調。一方で「対外発信には十分に注意する必要がある」とする有識者の指摘を盛り込んだ。
中国を訪問中の自民党の二階俊博総務会長は24日、北京の日本大使館で記者会見し、習近平国家主席が23日の演説で日中関係を重視する姿勢を示したことについて、「両国が知恵を出し合ってやっていきましょうということに対して、日本も真摯に応えていくことが大事ではないか」と述べ、一層の関係改善に向けて努力する必要があるとの認識を示したと各紙が報じた。二階氏は同日夜、安倍晋三首相に電話し、習主席に首相の親書を渡したことなどを報告。首相は、非常に喜んでいたと会見で説明した。
大阪大と東北大は、両大学のスーパーコンピューターを高速ネットワークで連携させ、大地震発生後20分以内に広域の津波被害を予測するシステムの開発に世界で初めて成功したと各紙が報じた。10メートル間隔で津波の高さや浸水域などを高精度に予測できる。従来のコンピューターでは、十数時間はかかった。本格運用に向け、さらに他の研究機関のスパコンも加え、より速く高精度な予測を実現させる予定。