福井市の越廼漁協の北崎壽男組合長(65)が国の補助を受け、小型イカ釣り漁船に発光ダイオード(LED)の集魚灯を本格導入して9日夜、同市居倉沖でマイカのテスト釣行を行った。1個200ワットの電球型LED12個で、海面を照らした。北崎さんは「従来のメタルハライド灯(1個3千ワット)と同等の釣果が得られ、燃料費抑制やエンジンの長寿命化といった省エネ、省コスト化が図れる」と、漁業活性化に向けた今後の普及に大きな期待を寄せている。
大正、昭和初期に叙情的な美人画や商業デザインを数多く手掛けた竹久夢二(1884~1934年)の作品計約230点を紹介する「竹久夢二展~大正ロマン・時代を彩った女性たち~」(同実行委員会=福井市美術館、福井新聞社、福井テレビ主催)が16日、同美術館で始まった。肉筆の美人画や晩年に訪れた欧米でのスケッチ、素描がずらり。グラフィックデザイナーの先駆けとしても活躍した夢二ならではの色鮮やかな雑誌や楽譜の表紙絵、本の装丁なども並んでいる。
夏至から数えて11日目の1日は、半夏生。福井新聞によればこの日にサバの丸焼きを食べる風習がある福井県大野市では30日、鮮魚店の軒先に焼き場が設けられ、店主らが熱気に顔を赤らめながら脂の乗ったサバをこんがりと焼き上げた。江戸時代、大野藩主が農繁期の農民を思いやり、飛び地のあった越前海岸から運んだサバを丸焼きにして食べさせたのが始まりとされる。
原子力規制委員会は10日、原則40年の運転期間を延長して再稼働を目指す高浜原発1、2号機(福井県高浜町)について、設備の詳細設計を示す工事計画を認可したと福井新聞が報じた。最長20年の運転延長審査にも早ければ今月22日に合格する見通しで、規制委の安全審査は大詰めを迎えた。運転延長審査に2基が合格すれば、新規制基準の施行後初めてとなる。
明治・大正初期までは絹の布に描かれていた日本画。越前和紙職人の初代岩野平三郎(1878~1960年)が美術紙の開発に挑み、2代目(1901~74年)、3代目(1930~2016年)が発展させたことで、現在では9割以上が和紙に描かれるまでになった。1月に3代目が亡くなり、遺族から書簡や絵など資料1150点が福井市の県立美術館へ寄贈された。うち900点を占める書簡をひもとくと、横山大観ら画壇の実力者の助言に耳を傾け、理想の紙を一途に求めた初代平三郎の姿が克明に浮かび上がってくる。