ソフトバンクの孫正義社長は30日、都内で開いた4-6月期決算の発表会見で、9月に米シリコンバレーに数百人規模の研究開発拠点を設置する方針を表明したと各紙が報じた。米携帯電話3位スプリントを買収したことに伴い、現地で新型携帯端末の調達やソフトウエアの開発、ネットワーク技術の研究などを行う。ソフトバンク、スプリント両社から技術者を集め、将来的には1千人態勢の構築を目指す。同日発表した4-6月期の連結決算は、売上高が前年同期比21.4%増の8810億円、最終利益は2.2倍増の2382億円と、大幅な増収増益となったという。
各紙によれば大手電機メーカーのNECは、赤字が続いている携帯電話事業のうち、海外勢に押されシェアが低迷しているスマートフォンの開発・生産から撤退する方針を固めた。NECは3年前にカシオ計算機や日立製作所と携帯電話の事業を統合し、端末の開発や生産を手がけているが、スマートフォンの開発競争に出遅れてアップルなど海外勢にシェアを奪われている。関係者によると、こうした状況を受けてNECは海外勢を巻き返すことは難しいとして、スマートフォンの開発・生産から撤退する方針を固めたという。
各紙によればANAホールディングスが30日に発表した2013年4―6月期連結決算は、国際線を中心に旅客収入が好調で増収となったものの、米ボーイング中型旅客機787の運航停止などの影響を受け、営業赤字となった。787の運航停止による収益への影響は約80億円の減収要因となった。また、円安で燃油費で約90億円のコスト増となったことも響き、航空事業の営業損失は65億円となった。旅客収入は国内線が単価の下落などで減収となったが、国際線は長距離路線を中心に好調で増収となったという。
「つや姫」などのブランド米で知られる米どころの山形県庄内地方の五つ農協が、農家から受け取るコメの販売手数料を同じ額とするカルテルを結んでいた疑いが強まったとして、公正取引委員会は30日、独禁法違反容疑(不当な取引制限)で、JA庄内みどり(酒田市)など5農協、約10カ所を立ち入り検査したと各紙が報じた。ほかに立ち入りを受けたのは、JAそでうら(酒田市)、JAあまるめ(庄内町)、JA庄内たがわ(鶴岡市)、JA鶴岡(同)。