中国国家統計局は17日、2019年第1四半期(1‐3月)の国内総生産(GDP)は前年同期比6.4%増の21兆3433億元だったと発表した。伸び率は昨年第4四半期(10-12月)の水準を維持した。同時に発表された雇用、物価、収入などの経済主要指標も全体的に予想を上回った。これらは、今年の中国経済が平穏な滑り出しを実現し、そのことが市場の信頼を奮い起こし、さらに通年の経済成長で予定目標を達成するための良好な基礎を築いたことも示している。
具体的に言えば、第1四半期の中国経済の状況には、三つの特徴がある。
まずは、安定を保ちつつ成長という傾向がさらに鮮明になったことだ。第1四半期の6.4%の成長率は、中国政府が設定した6%~6.5%の成長予想目標の範囲内であり、国際通貨基金(IMF)が中国経済について示した最新の成長予測である6.3%を上回っている。第1四半期には都市部で通年目標の29.5%に相当する324万人分の雇用が創出された。全国住民の1人当たりの可処分所得の実質成長率は、GDP成長率を上回る6.8%だった。全国消費者物価指数(CPI)は1.5%という穏やかな上昇を示した。生産者物価指数(PPI)は0.4%と、小幅な上昇だった。これらは、中国経済が下押し圧力をかなりの程度まではねのけ、緩やかに回復しようとしていることを意味している。
次の特徴としては、経済構造がさらに改善されていることがある。中国経済は今まさに、質の高い発展に転換しようとしている。中でも重要な判断基準は構造改善の程度だ。第1四半期にはGDP全体に占めるサービス業の比重は57.3%だった。ハイテク産業の生産では7.8%、戦略的新興産業では6.7%の成長があった。最終消費支出の経済成長に対する貢献度は分野別で最大の65.1%だった。産業、需給、地域の三つの角度から見て、供給側の構造改革はさらに一歩前進し、経済構造はレベルアップし続けている。
三つ目の特徴は、市場の信頼がさらに強まったことだ。資本と市場にとって、信頼とは「黄金よりも大切」なものだ。中国の消費者信頼感指数は第1四半期に、前期比で3.2ポイント上昇した。外国及び香港・マカオ・台湾からの投資企業が1.4%増えた。商品の輸出入は前年同期比3.7%増だった。3月の購買担当者景気指数(PMI)は再び、景気回復を示す50を超える数値になった。これらはすべて、市場の流動性に合理的なゆとりがあり、投資や事業立ち上げに対する信頼感が明確に強まっていることを示している。
全世界で貿易摩擦がエスカレートし、経済発展の不確実さが高まっているという現状で、中国経済が前述の成績を実現したことは容易ならざることだ。これは、中国政府が改革開放を断固として進め、政策が予定通りに実施されている効果とみなされ、世界の中国政府に対する信用と中国市場に対する信頼が高まり、それらが2019年における中国経済のよい滑り出しを実現するために有利な条件を作ったことでもある。
1年の幕開けにおける、この非凡な「経済成績表」は、多くの良好なシグナルを発信することになった。中国はこれからも、世界経済成長の鈍化、外部からの不確定要素の増大、国内での構造的矛盾が比較的際立っているといったさまざまな試練を乗り越えて、経済の進展を合理的な範囲に保ち、中国経済という大船が安定して航海していくことを保障する。(CRI論説員 盛玉紅) |