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地方経済天気図(2014年12月) 印刷
2015年 1月 27日(火曜日) 23:54

2014年12月地方経済の状況

【 総評 】 〜消費関連の回復の遅れに加え、公共工事も足許減少し、足踏み〜
【 北海道 】

北海道の景況は、住宅建築が弱含んでいるものの、設備投資、観光が持ち直すなど、緩やかな持ち直し

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、大型小売店販売、コンビニエンスストア販売が増加し、緩やかな持ち直し。住宅建築は、貸家、分譲住宅が増加したものの、持家が減少し、弱含み。設備投資は、製造業で投資計画を積み増す動きに加え、小売業に新規出店計画の動きがみられるなど、持ち直し基調。公共工事は、国が増加したものの独立行政法人等、道、市町村が減少し、減速傾向。輸出は、米国向けの自動車部品、中国向けの魚介類が増加し、拡大基調。

生産活動は、電気機械、窯業・土石が増加し、一般機械が減少し、横這い圏内の動き。

観光は、外国人客を中心に来道者数が高水準で推移し、回復。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、製造業、建設業で新規求人数も増加するなど、緩やかな回復。

先行きは、緩やかな持ち直しの動きが続くとみられている。

【 東北 】

東北の景況は、輸出が持ち直し、雇用情勢が回復に向けた動きにあるものの、個人消費が低調になるなど、一進一退

個人消費は、乗用車販売の減少したほか、大型小売店販売も飲食料品、衣料品が減少し、低調。住宅建築は、貸家、分譲住宅が増加したものの、持家が減少するなど、減少基調。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみられるなど、伸び悩み。公共工事は、国が減少したものの、独立行政法人等、県、市町村が増加し、上向き。輸出は、一般機械、船舶が増加し、持ち直しの動き。

生産活動は、輸送機械、電子部品・デバイスが増加するなど、上向き。

観光は、観光地への入込客が増加し、やや上向き。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、医療・福祉で新規求人数が増加するなど、緩やかな回復に向けた動き。

先行きは、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。

【 関東 】

関東の景況は、輸出が上向き、個人消費が一部で持ち直したものの、住宅建築が低調になるなど、一進一退。

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、百貨店販売で化粧品や衣料品、スーパー販売で食料品を中心に増加したほか、コンビニエンスストア販売も増加するなど、一部に持ち直しの動き。住宅建築は、貸家が増加したものの、持家、分譲住宅が減少するなど、低調。設備投資は、製造業、非製造業ともに投資いられるなど、緩やかな持ち直し。公共工事は、国、独立行政法人等が減少し、足許減少。輸出は、有機化合物、鉄鋼が増加し、やや上向き。 生産活動は、電気機械、情報通信機器が増加したものの、窯業・土石製品が減少するなど、横ばい圏内の動き。

観光は、観光地への入込数が増加するなど、上向き。

雇用は、建設業、宿泊・飲食サービス業、医療・福祉などで新規求人数が増加し、持ち直し。

先行きは、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。 

【甲信越 】

甲信越の景況は、住宅建築が低調となったものの、設備投資、輸出が持ち直すなど、緩やかな持ち直しの動き

個人消費は、乗用車販売が減少したほか、百貨店販売で衣料品、高額品が減少するなど、足踏み。住宅建築は、持家、分譲住宅がいずれも減少し、低調。設備投資は、製造業で生産能力増強や合理化・省力化に向けた投資、非製造業で新規出店や店舗改装がみられる、持ち直し。公共工事は、国が減少するなど、減少傾向。輸出は、中国向けのプラスチック、紙および板紙が増加し、緩やかな持ち直し。

生産活動は、電気機械、情報通信機械が増加したものの、金属製品、汎用・生産用・業務用機械が減少し、足踏み。

観光は、宿泊施設、温泉施設の入込客振るわず、盛り上げりを欠く。

雇用は、製造業、建設業で新規求人数が増加するなど、持ち直しの動き。

先行きは、緩やかな持ち直しの動きが続くとみられている。

【 北陸 】

北陸の景況は、生産活動が持ち直しているものの、住宅建築が弱含み、公共工事が減少傾向にあるなど、持ち直しの動きが一服

個人消費は、大型小売店販売が飲食料品を中心に増加したものの、乗用車販売が減少し、一進一退。住宅建築は、貸家が増加したものの、持家、分譲住宅いずれも減少し、弱含み。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみられるなど、伸び悩み。公共工事は、国、県が減少するなど、減少傾向。輸出は、地場産業の眼鏡・眼鏡枠が減少したものの、科学光学機器が増加し、一進一退。

生産活動は、医薬品が高水準の生産を持続したほか、非鉄金属が増加するなど、緩やかな持ち直し。

観光は、温泉地の入込客が振るわず、盛り上がりを欠く。

雇用は、製造業、建設業、サービス業など幅広い業種で新規求人数が増加するなど、持ち直し。

先行きは、基調は緩やかな回復の動きが続くとみられている。

【 東海 】

東海の景況は、個人消費が弱含み、住宅建築が低調になるなど、弱含み。

個人消費は、大型小売店販売が増加したものの、乗用車販売が普通・小型乗用車、軽乗用車ともに減少するなど、弱含み。住宅建築は、持家、分譲住宅が減少するなど、弱含み。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみられるなど、足踏み。公共工事は、国、県が減少するなど、足許減少。輸出は、自動車、自動車部品が増加し、上向き。

生産活動は、電子部品・デバイス、プラスチック製品が増加したものの、鉄鋼、石油・石炭製品が減少し、横這い圏内の動き。

観光は、観光地の入込客数が振るわず、足踏み。

雇用は、新規求人数、所定労働時間が増加するなど、緩やかながら回復の動き。

先行きは、弱含みで推移するとみられている。

【 近畿 】

近畿の景況は、輸出が回復に向けた動きあるものの、住宅建築が弱含むなど、一進一退

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、大型小売店販売で飲食料品を中心に増加するなど、一部に持ち直しの動き。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも減少するなど、弱含み。設備投資は、大企業に加え、中小企業も投資計画を積み増す動きがみられるなど、持ち直し。公共工事は、独立行政法人等が減少したものの、国、市町村が増加し、足許増加。輸出は、一般機械(建設用・鉱山用機械)、科学光学機器が増加するなど、横這い圏内の動き。

生産活動は、鉄鋼、金属製品が増加したものの、プラスチックが減少するなど、横ばい圏内の動き。

観光は、ホテルの客室稼働率が上昇するなど、持ち直し。

雇用は、有効求人倍率が上昇したものの、新規求人数が減少するなど、回復の動きが一服。

先行きは、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。

【 中国 】

中国の景況は、輸出が上向き、生産活動が持ち直しているものの、個人消費、住宅建築が弱含むなど、持ち直しの動きが一服

個人消費は、乗用車販売が減少したほか、大型小売店販売も減少するなど、弱い動き。住宅建築は、分譲住宅が増加したものの、持家、貸家が減少し、弱含み。設備投資は、製造業を中心に投資計画を積み増す動きがみられるなど、緩やかながら回復に向けた動き。公共工事は、県、市町村が増加し、緩やかな持ち直し。輸出は、自動車、鉄鋼、化学品が増加するなど、上向き。

生産活動は、自動車、鉄鋼が増加し、緩やかな持ち直し。

観光は、温泉地、観光地の入込客数が減少するなど、盛り上がりを欠く。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、製造業などで新規求人数が増加するなど、緩やかな回復に向けた動き。

先行きは、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。

【 四国 】

四国の景況は、設備投資が持ち直しているものの、個人消費、住宅建築が弱含むなど、持ち直しの動きが一服

個人消費は、乗用車販売が減少したほか、大型小売店販売も衣料品や家電品で減少するなど、弱含み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも減少し、減少基調。設備投資は、製造業で投資計画を積み増す動きがみられ、持ち直し。公共工事は、国、独立行政法人等、県、市町村いずれも減少し、減速傾向。輸出は、化学製品が増加したものの、船舶が減少し、横這い圏内の動き。

生産活動は、汎用・生産用・業務用機械、パルプ・紙・紙加工品が増加したものの、鉄鋼、金属製品が減少し一進一退。

観光は、ホテルや旅館の宿泊客数が伸び悩むなど、盛り上がりを欠く。

雇用は、現金給与総額が増加したものの、有効求人倍率が低下するなど、回復に向けた動きが一服。

先行きは、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。

【 九州 】

九州の景況は、住宅建築が弱含んでいるものの、輸出、生産活動が持ち直すなど、緩やかな持ち直しの動き

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、大型小売店販売で衣料品、食料品が増加するなど、一部に持ち直しの動き。住宅建築は、貸家が増加したものの、持家、分譲住宅が減少し、弱含み。設備投資は、製造業で電気自動車関連、非製造業で大型不動産などの投資計画を積み増す動きがみられ、緩やかな持ち直し。公共工事は、国、独立行政法人等、市町村が減少するなど、減少傾向。輸出は、石油製品、中国向けの自動車が増加するなど、上向き。

生産活動は、電子部品・デバイス、窯業・土石製品が増加するなど、やや上向き。

観光は、宿泊施設の入込客が振るわず、盛り上がりを欠く。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、所定外労働時間、現金給与総額が増加するなど、緩やかな持ち直し。

先行きは、緩やかな持ち直しの動きが続くとみられている。

【 沖縄 】

沖縄の景況は、個人消費、公共工事、観光が回復に向けた動きにあるなど、拡大

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、百貨店販売が衣料品を中心に増加、スーパー販売も衣料品を中心に増加するなど、回復に向けた動き。住宅建築は、持家、分譲住宅、貸家いずれも減少し、減速傾向。設備投資は、建築着工床面積が減少する、一進一退。公共工事は、国、市町村が減少したものの、県が増加するなど拡大の動き。輸出は、一般機械、石油製品が減少したものの、金属鉱およびくずが増加し、緩やかな持ち直し。

生産活動は、横這い圏内の動き。

観光は、国内客、外国人客ともに増加し、好調。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、完全失業者率も改善するなど、回復に向けた動き。

先行きは、拡大の動きが続くとみられている。

 

協力:一般社団法人全国地方銀行協会