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地方経済天気図(2014年10月) 印刷
2014年 10月 27日(月曜日) 23:32

2014年10月地方経済の状況

【 総評 】 〜個人消費や生産に力強さがみられず、足踏み感〜

【 北海道 】

北海道の景況は、住宅建築、生産活動が弱含んでいるものの、個人消費、設備投資が持ち直すなど、緩やかな持ち直し。 

個人消費は、乗用社販売が減少したものの大型小売店販売、コンビニエンスストア販売がともに増加し、緩やかな持ち直し。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれもが減少し、弱含み。設備投資は、製造業で投資計画を積み増す動きに加え、小売業に新規出店計画の動きがみられるなど、持ち直し基調。公共工事は、独立行政法人等が増加したものの、国、独立行政法人等、道、市町村いずれも減少、減速の兆し。輸出は、化学製品が減少したものの、米国・中国向けの魚介類、米国向けの自動車部品が増加し、拡大基調。

生産活動は、石油・石炭、電気機器が増加したものの、金属製品、輸送機械が減少し、横這い圏内の動き。

観光は、外国人客を中心に来道者数が高水準で推移し、回復。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、小売業、建設業、製造業など幅広い業種で新規求人数も増加するなど、緩やかな回復。

先行きは、緩やかな持ち直しの動きが続くとみられている。

【 東北 】

東北の景況は、生産活動が足踏み、住宅建築が減少するなど、持ち直しの動きが一服。

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、スーパー販売が飲食料品を中心に増加するなど、横這い圏内の動き。住宅建築は、持家、分譲住宅が減少し、足許持ち直し。設備投資は、製造業で投資計画を積み増す動きがみられるなど、緩やかな持ち直し。公共工事は、独立行政法人等が増加したものの、国、県が減少し、増勢鈍化。輸出は、鉄鋼、一般機械、船舶が増加し、持ち直しの動き。

生産活動は、電気機械が増加したもの、輸送機械が減少するなど、足踏み。

観光は、観光地への入込客が増加し、やや上向き。

雇用は、製造業、医療・福祉などで新規求人数が増加するなど、緩やかな改善。

先行きは、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減から持ち直し、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。

【 関東 】

関東の景況は、設備投資が持ち直しているものの、輸出が足許減少、住宅建築が弱含むなど持ち直しの動きが一服。

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、百貨店販売が秋物衣料品、スーパー販売が食料品を中心に増加するなど増加するなど、横這い圏内の動き。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも減少するなど、弱含み。設備投資は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられるなど、緩やかな持ち直し。公共工事は、国、独立行政法人等が増加するなど、回復に向けた動き。輸出は、半導体等製造装置が増加したものの、自動車、有機化合物が減少し、足許減少。

生産活動は、電気機械、石油・石炭製品が増加したものの、電子部品・デバイスが減少するなど、一進一退。

観光は、観光地への入込数が増加するなど、上向き。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、製造業、医療・福祉で新規求人数が増加するなど、持ち直し。

先行きは、消費税率引き上げに伴う駆込み需要の反動減から持ち直し、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。

【甲信越 】

甲信越の景況は、住宅建築が弱含んだものの、設備投資、輸出が持ち直すなど、持ち直し

個人消費は、スーパー販売で生鮮食料品を中心に増加したものの、百貨店販売で高額品・衣料品が減少したほか、乗用車販売も減少するなど、横這い圏内の動き。住宅建築は、持家、貸家が減少し、弱含み。設備投資は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられるなど、持ち直し。公共工事は、国が増加したものの、独立行政法人等が減少し、横這い圏内の動き。輸出は、米国・英国向けの建設機械、中国向けのプラスチック原料が増加し、緩やかな持ち直し。

生産活動は、電気機械が増加したものの、輸送機械が減少し、足踏み。

観光は、宿泊施設、レジャー施設の入込客が増加するなど、上向き。

雇用は、製造業、卸・小売業で新規求人数が増加するなど、持ち直しの動き。

先行きは、消費税率引き上げに伴う駆込み需要の反動減から持ち直し、基調は緩やかな持ち直しの動きが続くとみられている。

【 北陸 】

北陸の景況は、個人消費が上向き、生産活動が持ち直すなど、緩やかな持ち直し

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、大型小売店販売が増加に転じるなど、やや上向き。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも減少し、弱含み。設備投資製造業で能力増強投資、非製造業で改装投資を中心に投資計画を積み増す動きがみられるなど、緩やかな持ち直し。公共工事は、県、市町村が減少するなど足許減少。輸出は、地場産業の眼鏡・眼鏡枠が増加したものの、一般機械が減少し、減少基調。

生産活動は、医薬品が高水準の生産を持続したほか、金属製品が増加するなど、緩やかな持ち直し。

観光は、温泉地の入込客が振るわず、盛り上がりを欠く。

雇用は、製造業、卸・小売業、サービス業など幅広い業種で新規求人数が増加するなど、持ち直し。

先行きは、消費税率引き上げ伴う駆込み需要の反動減から回復し、基調は緩やかな回復の動きが続くとみられている。

【 東海 】

東海の景況は、設備投資が持ち直したものの、公共工事が足許減少し、住宅建築も弱含むなど、回復の動きが一服。

個人消費は、大型小売店販売が増加したものの、乗用車販売が減少するなど、横這い圏内の動き。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも減少するなど、弱含み。設備投資は、一部に投資計画を積み増す動きがみられるなど、持ち直し。公共工事は、国、県が減少するなど、足許減少。輸出は、石油製品が増加したものの、自動車部品が減少し、横這い圏内の動き。

生産活動は、電気機械、窯業・土石製品が増加したものの、輸送機械が減少し、持ち直しの動きが一服。

観光は、観光地の入込客数が振るわず、足踏み。

雇用は、新規求人数が減少したほか、有効求人倍率も低下するなど、緩やかな回復の動きが一服。

先行きは、消費税率引き上げに伴う駆込み需要の反動減から回復し、基調は緩やかな回復に向かうとみられている。

【 近畿 】

近畿の景況は、設備投資、輸出が持ち直し、住宅建築も足許増加するなど、緩やかな持ち直しの動き

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、大型小売店販売で飲食料品、衣料品を中心に増加するなど、一部に持ち直しの動き。住宅建築は、持家が減少したものの、貸家、分譲住宅が増加するなど、足許増加。設備投資は、大企業に加え、中小企業も投資計画を積み増す動きがみられるなど、持ち直し。公共工事は、市町村が増加したものの、国、独立行政法人等が減少するなど、やや弱含み。輸出は、半導体などの電子部品、科学光学機器が増加するなど、持ち直し。

生産活動は、鉄鋼、輸出機械が減少するなど、持ち直しの動きが一服。

観光は、ホテルの客室稼働率が上昇するなど、持ち直し。

雇用は、現金給与総額、所定外労働時間が増加するなど、緩やかな回復。

先行きは、消費税率引き上げに伴う駆込み需要の反動減から持ち直し、基調は緩やかな持ち直しの動きが続くとみられている。

【 中国 】

中国の景況は、設備投資が回復に向けた動きにあるものの、輸出が横這い、住宅建築弱含むなど、持ち直しの動きが一服

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、大型小売店販売が増加するなど、横這い圏内の動き。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれもが減少し、弱含み。設備投資は、製造業を中心に投資計画を積み増す動きがみられるなど、緩やかながら回復に向けた動き。公共工事は、国が増加するなど、持ち直し。輸出は、自動車が増加したものの、鉄鋼、半導体等製造装置が減少し、横這い圏内の動き。

生産活動は、電子部品、デバイス、化学が増加したものの、鉄鋼が減少し、一進一退。

観光は、温泉地、観光地の入込客数が減少するなど、盛り上がりを欠く。

雇用は、所定外労働時間が増加するなど、緩やかな回復。

先行きは、消費税率引き上げに伴う駆込み需要の反動減から持ち直し、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。

【 四国 】

四国の景況は、公共工事が緩やかに回復しているものの、住宅建築、輸出が弱含むなど、持ち直しの動きが一服

個人消費は、乗用車販売が普通・小型乗用車・軽乗用車いずれも減少したものの、大型小売店販売で飲食料品を中心に増加するなど、横這い圏内の動き。住宅建築は、持家、分譲住宅が減少し、減少基調。設備投資は、製造業で投資計画を積み増す動きがみられ、持ち直し。公共工事は、市町村が増加し、緩やかな回復。輸出は、船舶、石油製品が減少し、やや弱含み。

生産活動は、プラスチックが増加したものの、電気製品、窯業・土石製品が減少し、横這い圏内の動き。

観光は、ホテルや旅館の宿泊客数が増加するなど、上向き。

雇用は、所定外労働時間、現金給与総額が増加したほか、医療・福祉で新規求人数が増加するなど、緩やかながら回復に向けた動き。

先行きは、消費税率引き上げに伴う駆込み需要の反動減から持ち直し、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。

【 九州 】

九州の景況は、住宅建築が弱含んでいるものの、個人消費、設備投資が持ち直すなど、緩やかな持ち直しの動き

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、百貨店販売、スーパー販売が増加するなど、緩やかな持ち直し。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも減少し、弱含み。設備投資は、製造業で電気自動車関連、非製造業で大型不動産などの投資計画を積み増す動きがみられ、緩やかな持ち直し。公共工事は、国、独立行政法人等、県が減少するなど、足許減少。輸出は、中国向けの自動車が増加したものの、一般機械、電気機械が減少し、横這い圏内の動き。

生産活動は、電子部品、化学が増加し、やや上向き。

観光は、天候不順の影響から、宿泊施設の入込客が減少するなど、盛り上がりを欠く。

雇用は、所定外労働時間、現金給与総額が増加したほか、サービス業、医療・福祉で新規求人数が増加するなど、緩やかな持ち直し。

先行きは、消費税率引き上げに伴う駆込み需要の反動減から持ち直し、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。

【 沖縄 】

沖縄の景況は、公共工事、観光が回復に向けた動きにあるなど、拡大

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、百貨店販売が衣料品を中心に増加したほか、スーパー販売も食料品を中心に増加するなど、緩やかながら回復に向けた動き。住宅建築は、貸家が増加したものの、持家、分譲住宅が減少し、横這い圏内の動き。設備投資は、建築着工床面積が増加するなど、緩やかな持ち直し。公共工事は、国、県が増加するなど、拡大の動き。輸出は、金属製品が減少したものの、電気製品、石油製品が増加し、緩やかな持ち直し。

生産活動は、横這い圏内の動き。

観光は、国内客、外国人客ともに増加し、好調。

雇用は、完全失業者数が減少したほか、有効求人倍率が上昇するなど、回復に向けた動き。

先行きは、拡大の動きが続くとみられている。 

協力:一般社団法人全国地方銀行協会