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地方経済天気図(11月) 印刷
2012年 11月 29日(木曜日) 00:00

2012年11月地方経済の状況

【総評】~景気は、輸出、生産の弱含みから、足踏み感が強まっている~
【北海道】

海道の景況は、個人消費が弱含み、輸出は持ち直しの動きが一服するなど、横這い圏内の動き

個人消費は、乗用車販売がエコカー補助金の終了に伴い減少したほか、大型小売店販売も衣料品で振るわず、弱含み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅ともに増加し、持ち直しの動き。設備投資は、製造業やエネルギー関連で投資計画を積み増す動きに加え、医療・福祉関連に建替え・新築の動きがみられるなど、緩やかな持ち直し。公共工事は、下げ止まり。輸出は、米国向けの自動車部品が増加したものの、欧州向けを中心とする鉄鋼が減少し、持ち直しの動きが一服。

生産活動は、石油・石炭製品が増加したものの、金属製品、電気機械、輸送機械が減少し、横這い圏内の動き

観光は、底固い動き。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、医療・福祉、建設業で新規求人数が増加するなど、持ち直しの動き。

先行きは、弱含みで推移するとみられている。


【東北】

東北の景況は、個人消費が足踏み、生産活動が弱含むなど、足踏み

個人消費は、大型小売店販売が衣料品を中心に振るわなかったほか、乗用車販売もエコカー補助金の終了に伴い減少するなど、足踏み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅ともに増加し、足許増加。設備投資は、被災した建物・設備の復旧に伴う投資が続き、緩やかな持ち直し。公共工事は、震災関連の復旧・復興工事が増加し、回復に向けた動き。輸出は、非鉄金属、ゴム製品が増加するなど、やや上向き。

生産活動は、金属製品、電気機械、輸送機械が減少し、弱含み。

観光は、温泉地、観光地への入込客が増加するなど、やや上向き。

雇用は、新規求人数が震災復旧・復興工事に伴い建設業で増加したものの、有効求人倍率が低下するなど、足踏み。

先行きは、一進一退で推移するとみられている。


【関東】

関東の景況は、個人消費、生産活動が弱含み、輸出が停滞するなど、弱含み

個人消費は、コンビニエンスストア販売が増加したものの、大型小売店販売が衣料品を中心に振るわなかったほか、乗用車販売もエコカー補助金の終了に伴い減少するなど、弱含み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅ともに増加し、上向き。設備投資は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられ、持ち直し。公共工事は、国、独立行政法人等が増加したものの、都県、市町村が減少し、減少傾向。輸出は、科学光学機器、石油製品が減少するなど、停滞。

生産活動は、鉄鋼、電気機械が減少し、弱含み。

観光は、温泉地の入込客が伸び悩むなど、盛り上がりを欠く。

雇用は、有効求人倍率が低下したほか、完全失業率も悪化するなど、持ち直しの動きが一服。

先行きは、弱含みで推移するとみられている。


【甲信越】

甲信越の景況は、個人消費、生産活動が弱含むなど、停滞

個人消費は、大型小売店販売が衣料品で振るわなかったほか、乗用車販売も普通・小型乗用車が減少するなど、弱含み。住宅建築は、持家、貸家が増加したものの、分譲住宅が減少し、一進一退。設備投資は、製造業で生産能力増強や省力化・合理化に向けた投資がみられるものの、非製造業で投資計画を縮小する動きがみられるなど、横這い圏内の動き。公共工事は、足踏み。輸出は、輸送用機械、化学製品が減少し、足許減少。

生産活動は、電気機械、輸送機械、化学が減少し、弱含み。

観光は、外国人観光客の入込が振るわず、盛り上がりを欠く。

雇用は、新規求人数が増加したものの、有効求人倍率が低下するなど、持ち直しの動きが一服。

先行きは、停滞基調で推移するとみられている。

【北 陸】

北陸の景況は、生産活動が横這い、個人消費が弱含むなど、横這い圏内の動き

個人消費は、乗用車販売がエコカー補助金の終了に伴い普通・小型乗用車で減少したほか、大型小売店販売も衣料品が振るわず、弱含み。住宅建築は、分譲住宅が減少したものの、持家、貸家が増加し、一進一退。設備投資は、投資計画を縮小する動きがみられ、弱含み。公共工事は、県、市町村が減少し、停滞。輸出は、地場産業の眼鏡枠・眼鏡が減少するなど、弱含み。

生産活動は、医薬品が高水準を持続したものの、一般機械が減少するなど、横這い圏内の動き。

観光は、温泉地の宿泊客数が伸び悩むなど、盛り上がりを欠く。

雇用は、医療・福祉、卸・小売業で新規求人数が増加したものの、有効求人倍率が低下するなど、持ち直しの動きが一服。

先行きは、横這い圏内で推移するとみられている。

【東海】

東海の景況は、輸出が弱含み、生産活動が停滞するなど、弱含み

個人消費は、大型小売店販売が百貨店販売で増加したものの、スーパー販売が振るわず、乗用車販売もエコカー補助金の終了に伴い減少するなど、弱含み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅ともに増加し、足許増加。設備投資は、投資計画に慎重な動きがみられるなど、足踏み。公共工事は、国が増加し、下げ止まり。輸出は、電気機械、自動車、自動車部品が減少し、弱含み。

生産活動は、電気機械、電子部品・デバイスが減少するなど、停滞。

観光は、温泉地・観光地の入込客数が振るわず、足踏み。

雇用は、現金給与総額が減少したほか、有効求人倍率も低下するなど、横這い圏内の動き。

先行きは、弱含みで推移するとみられている。

【近 畿】

近畿の景況は、個人消費、生産活動が弱含み、輸出が低調となるなど、弱含み

個人消費は、大型小売店販売が衣料品、食料品を中心に減少したほか、乗用車販売もエコカー補助金の終了に伴い減少し、弱含み。住宅建築は、分譲住宅が減少したものの、持家、貸家が増加し、やや上向き。設備投資は、中小企業で慎重な姿勢がみられ、弱含み。公共工事は、独立行政法人等が減少したものの、国、府県、市町村が増加し、一進一退。輸出は、半導体などが減少し、低調。

生産活動は、金属製品、輸送機械、精密機械が減少するなど、弱含み。

観光は、観光地、温泉地の入込客数が振るわず、横這い圏内の動き。

雇用は、新規求人数が増加したものの、有効求人倍率が低下するなど、足踏み。

先行きは、 弱含みで推移するとみられている。

【中国】

中国の景況は、生産活動が弱含み、輸出が低調となるなど、弱含み

個人消費は、乗用車販売がエコカー補助金の終了に伴い減少したほか、大型小売店販売も百貨店販売を中心に減少するなど、一進一退。住宅建築は、分譲住宅が減少したものの、持家、貸家が増加し、足許増加。設備投資は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられるなど、持ち直し。公共工事は、国が増加したものの、県が減少し、横這い圏内の動き。輸出は、欧米向けの自動車、アジア向けの化学製品が減少し、低調。

生産活動は、電子部品・デバイス、化学が減少し、弱含み。

観光は、温泉地、観光地への入込客数が振るわず、低調。

雇用は、卸売業、小売業で新規求人数が増加するなど、緩やかな改善の動き。

先行きは、弱含みで推移するとみられている。

【四国】

四国の景況は、輸出、生産活動が横這い圏内の動きとなるなど、足踏み

個人消費は、大型小売店販売が衣料品を中心に増加したものの、乗用車販売がエコカー補助金の終了に伴い普通・小型乗用車で減少し、横這い圏内の動き。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅ともに増加し、足許増加。設備投資は、製造業を中心に投資計画を積み増す動きがみられ、緩やかな持ち直し。公共工事は、市町村が減少したものの、国、県、独立行政法人等が増加し、一進一退。輸出は、石油製品、電気機械が増加したものの、船舶が減少し、足踏み。

生産活動は、一般機械が増加したものの、輸送機械が減少するなど、横這い圏内の動き。

観光は、ホテルや旅館の宿泊客数、観光地の入込客数が振るわず、持ち直しの動きが一服。

雇用は、新規求人数が増加したものの、有効求人倍率が低下するなど、一進一退。

先行きは、弱含みで推移するとみられている。

【九州】

九州の景況は、個人消費、生産活動が弱含むなど、横這い圏内の動き

個人消費は、大型小売店販売が衣料品を中心に減少したほか、乗用車販売もエコカー補助金の終了に伴い減少するなど、弱含み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅ともに増加し、やや上向き。設備投資は、製造業、非製造業ともに慎重な動きがみられるなど、弱含み。公共工事は、国が増加するなど、底入れ。輸出は、船舶が増加したものの、韓国向けの半導体製造装置が減少し、一進一退。

生産活動は、金属製品、電気機械が減少し、弱含み。

観光は、悪天候の影響から、観光地・温泉地の入込客が振るわず、盛り上がりを欠く。

雇用は、飲食業、建設業で新規求人数が増加したものの、有効求人倍率が低下するなど、緩やかな改善の動きが一服。

先行きは、横這い圏内で推移するとみられている。

【沖縄】

沖縄の景況は、個人消費、公共工事が上向くなど、緩やかな持ち直し

個人消費は、大型小売店販売が百貨店販売、スーパー販売ともに食料品を中心に増加したほか、乗用車販売も軽乗用車が増加するなど、緩やかな持ち直しの動き。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅ともに増加し、上向き。設備投資は、建築着工床面積が増加し、一進一退。公共工事は、市町村が増加し、上向き。輸出は、石油製品、パルプおよび古紙、再輸出品が減少し、弱含み。

生産活動は、横這い圏内の動き。

観光は、台湾を中心とする外国人客が増加したものの、台風の影響で国内客が減少し、持ち直しの動きが一服。

雇用は、完全失業率が改善したものの、有効求人倍率が低下し、一進一退。

先行きは、持ち直しの動きが続くとみられている。

 

 

協力:一般社団法人地方銀行協会