【 総評 】　　〜緩やかな持ち直し～

【 北海道 】

北海道の景況は、公共工事、生産が弱含んでいるものの、個人消費、住宅建築が持ち直し、観光も好調となるなど、緩やかな持ち直し。

個人消費は、新型車投入効果もあり、乗用車販売が増加したほか、スーパー販売、コンビニエンスストア販売も増加するなど、緩やかな持ち直し。住宅建築は、持家が減少したものの、貸家、分譲住宅が増加し、持ち直し基調。設備投資は、製造業の一部で投資を積み増す動きが見られ、緩やかな持ち直し。公共工事は、独立行政法人等、市町村が減少し、弱含み。輸出は、中国向け魚介類・同調整品が増加したものの、欧州向け鉄鋼、米国向け輸送機械が減少し、横這い。

生産活動は、鉄鋼、石油・石炭製品が減少し、弱含み。観光は、国内客、外国人ともに増加し、好調。雇用は、建設業、医療・福祉で新規求人数が増加し、回復基調。

先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。

【 東北 】

東北の景況は、輸出、生産活動が横這いとなったものの、個人消費、住宅建築が持ち直すなど、緩やか持ち直し。 

個人消費は、大型小売店販売が増加したほか、乗用車販売も増加するなど、緩やかな持ち直し。住宅建築は、貸家、分譲住宅が増加し、持ち直し。設備投資は、製造業で投資を積み増す動きがみられるなど、上向き。公共工事は、国が増加したものの、県、市町村が減少し、足許減少。輸出は、船舶が増加したものの、鉄鋼、一般機械が減少し、横這い。

生産活動は、電子部品、一般機械が増加したものの、情報通信機械、金属製品が減少し、横這い圏内。観光は、観光地への入込客が減少し、弱含み。雇用は、建設業、医療・福祉等で新規求人数が増加し、回復に向けた動き。

先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。

【 関東 】

関東の景況は、個人消費が横這いとなったものの、観光が上向き、住宅建築、生産活動が持ち直すなど、緩やかな持ち直し。

個人消費は、乗用車販売が増加したものの、百貨店販売において衣料品が減少し、全体では横這い。住宅建築は、貸家、分譲住宅が増加し、緩やかな持ち直し。設備投資は、製造業、非製造業で投資を積み増す動きがみられ、上向き。公共工事は、市町村が増加したものの、国、独立行政法人等が減少し、足踏み。輸出は、鉄鋼、自動車が減少したものの、電気機械が増加し、下げ止まり。

生産活動は、輸送機械、一般機械が増加し、緩やかな持ち直し。観光は、ホテル稼働率が高水準になるなど、上向き。雇用は、現金給与総額が増加したほか、製造業、建設業、卸・小売業で新規求人数が増加し、持ち直し。

先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。

【甲信越 】

甲信越の景況は、住宅建築が持ち直しているものの、設備投資、生産活動が弱含むなど、横這い。

個人消費は、乗用車販売が増加したものの、大型小売店販売において衣料品が減少し、全体では横這い。住宅建築は、持家、貸家が増加するなど、持ち直し。設備投資は、需要の先行き不透明感から、製造業で投資抑制姿勢がみられ、弱含み。公共工事は、国、市町村が増加したものの、県が減少し、横這い。輸出は、アジア向け一般機械が減少し、弱含み。

生産活動は、電気機械、一般機械が減少し、弱含み。観光は、観光地への入込客が伸び悩み、横這い。雇用は、製造業、建設業、医療・福祉などで新規求人数が増加し、回復に向けた動き。

先行きは、横這いで推移するものとみられている。

【 北陸 】

北陸の景況は、住宅建築が持ち直したものの、生産活動が横這い、伸び悩むなど、全体では横這い。

個人消費は、乗用車販売が増加したものの、大型小売店販売が減少し、全体では横這い。住宅建築は、持家、貸家が増加し、持ち直し。設備投資は、需要の先行き不透明感から、製造業で投資抑制姿勢がみられ、伸び悩み。公共工事は、国、県が増加し、上向き。輸出は、一般機械、電気機械が増加し、足許増加。

生産活動は、電気機械、化学が増加したものの、電子部品、金属製品が減少し、横這い。観光は、観光地への入込客が減少し、弱含み。 雇用は、建設業、医療・福祉等で新規求人数が増加し、持ち直し。

先行きは、緩やかに改善していくとみられている。

【 東海 】

東海の景況は、個人消費、輸出鵜が横這いとなったものの、生産活動が上向き、雇用情勢も回復するなど、緩やかな持ち直し。

個人消費は、乗用車販売が増加したほか、大型小売店販売が減少し、全体では横這い。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、持ち直し。設備投資は、製造業、非製造業で投資を積み増す動きがみられ、緩やかな持ち直し。公共工事は、国、市町村が増加したものの、国が減少し、横這い。輸出は、輸送機械が増加したものの、電気機械が減少し、横這い。

生産活動は、輸送機械、情報通信機械が増加し、上向き。観光は、観光地への入込客が伸び悩み、横這い。雇用は、製造業、建設業、小売業、医療・福祉等で新規求人数が増加し、緩やかな回復。

先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。

【 近畿 】

近畿の景況は、住宅建築、生産活動が上向いたものの、個人消費が横這い、公共工事が弱含みなど、横這い圏内。

個人消費は、大型小売店販売おいて衣料品が減少したものの、乗用車販売が増加するなど、横這い。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、やや上向き。設備投資は中小企業で需要の先行き不透明感から投資抑制姿勢がみられ、伸び悩み。公共工事は、独立行政法人等、府県、市町村が減少し、弱含み。輸出は、電気機械が増加し、足許増加。

生産活動は、電気機械、鉄鋼、金属製品が増加し、上向き。観光は、観光地への入込数が伸び悩み、横這い。雇用は、有効求人倍率が上昇するなど、改善。

先行きは、緩やかに改善していくとみられている。

【 中国 】

中国の景況は、個人消費、生産活動が横這いとなったものの、住宅建築が持ち直し、雇用情勢が改善基調にあるなど、緩やかな持ち直し。

個人消費は、乗用車販売が増加したものの、大型小売店販売が減少し、横這い。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、持ち直し。設備投資は、製造業で投資を積み増す動きがみられ、緩やかな持ち直し。公共工事は、国、県、市町村が減少し、足踏み。　輸出は、船舶、アジア向け一般機械が増加し、足許増加。

生産活動は、電子部品、一般機械が増加したものの、鉄鋼、輸送機械が減少し、横這い圏内。観光は、温泉地、観光地への入込客が増加し、上向き。雇用は、有効求人倍率が上昇し、改善基調。

先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。
【 四国 】

四国の景況は、輸出が横這い、公共工事が弱含んだものの、住宅建築が持ち直し、雇用情勢が改善基調にあるなど、横這い圏内の動き。

個人消費は、乗用車販売が増加したものの、大型小売店販売が減少し、弱含み。住宅建築は、持家、貸家が増加し、緩やかな持ち直し。設備投資は、一部に投資計画を積み増す動きがみられるものの、全体では慎重姿勢。公共工事は、独立行政法人等、市町村が減少し、弱含み。輸出は、アジア向け一般機械が増加したものの、輸送機械が減少し、横這い。

生産活動は、輸送機械が増加したものの、電気機械が減少し、一進一退。観光は、温泉地・観光地への入込客が増加し、緩やかな持ち直し。雇用は、卸・小売業、宿泊業で新規求人数が増加し、改善基調。

先行きは、横這い圏内で推移するとみられている。

【 九州 】

九州の景況は、輸出が弱含みとなったものの、公共工事、生産活動が上向き、雇用情勢が改善するなど、緩やかな持ち直し。

個人消費は、乗用車販売が増加したものの、大型小売店販売において衣料品が減少し、足踏み。住宅建築は、分譲住宅が減少し、足許減少。設備投資は、非製造業で投資を積み増す動きがみられるものの、全体では横這い。公共工事は、国、独立行政法人等、県、市町村いずれも増加し、上向き。輸出は、電気機械、化学製品が減少し、弱含み。

生産活動は、輸送機械、電子部品が増加し、上向き。観光は、ホテル・旅館の宿泊数が増加するなど、緩やかな持ち直し。雇用は、現金給与総額が増加したほか、卸売業、小売業、宿泊・飲食サービスで新規求人数が増加し、改善。

先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。

【 沖縄 】

沖縄の景気は、個人消費、観光も好調を持続するなど、拡大。

個人消費は、大型小売店販売が増加したほか、乗用車販売が新型車投入効果もあり、増加するなど、好調。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも減少し、足許減少。設備投資は、貨物車販売は増加したものの、建築着工床面積が減少し、全体では横這い。公共工事は、国、独立行政法人等が減少したものの、県、市町村が増加し、足許増加。輸出は、一般機械、輸送機械が減少し、足許減少。

生産活動は、金属製品、窯業・土石製品が増加したものの、食料品、化学・石油製品、パルプ・紙・紙加工品が減少し、横這い圏内。観光は、国内客が増加し、好調を持続。雇用は、有効求人倍率が上昇し、回復に向けた動き。

先行きは、拡大が続くとみられている。

協力：一般社団法人全国地方銀行協会