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東方通信社発行 学苑報
明日(6月9日)、中韓が「端午」の節句を迎える |
2016年 6月 09日(木曜日) 00:02 | |||
中国では旧暦の5月5日(今年は6月9日に当たる)、「端午節」を迎えます。旧暦の紀元前278年5月5日、楚国の政治家で偉大な詩人でもある屈原が自らの国が攻め落とされたと聞いて、汨羅(べきら)という川に身を投げたといわれています。屈原を記念するため、旧暦の5月5日を「端午節」に定められたということです。 当時、人々は屈原を川の魚たちから守ろうと、笹の葉にくるんだ餅を川にまいたり、船に乗って太鼓をたたいて魚を追い払ったりして、そのしかばねを救ったと言われています。これにちなんで、端午節の日には、人々は粽(ちまき)を食べたり、龍船(ドラゴンボート)でレースをしたりするようになりました。 ところで、韓国でも旧暦の5月5日に「端午」の節句を迎えます。韓国の場合はこの日、夏に入っても健康を維持できるようにと、体を鍛えるために食べ物を分け合って食べ、一年の農業の豊作を祈るということです。特に江原道(カンウォンド)の江陵(カンヌン)で行われる「江陵端午祭」は有名で、2005年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。 韓国では、この日、ヨモギともち米の香りがするお餅を食べたり、菖蒲を入れたお湯で髪を洗ったりします。また、大関嶺(テグァルリョン)の神をはじめとする神々を祭ります。 日本でも、かつては平安時代の貴族の間で、端午の節句を迎える習慣があり、菖蒲やヨモギを軒に挿して邪気を払ったり、粽をたべたりしていたそうです。しかし、江戸時代以後は、ご存じのとおり男子の節句にかわり、日付も旧暦ではなく西暦の5月5日となりました。紙や布などで鯉の形を作る鯉のぼりや、男の子の成長を祝うのは、日本ならではの習慣です。
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