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東方通信社発行 学苑報
中国、自動車生産過剰に懸念 |
2011年 2月 17日(木曜日) 10:47 | |||
中国の自動車産業にとって、2011年から2015年までの第12期5ヵ年計画の期間は、車の大国から強国に転換する良い時期です。これについて、国家発展改革委員会協調課の陳斌課長は「自動車工業は産業チェーンをそなえ、関連企業とのかかわりが密接であるという特徴がある。このため、地方政府は自動車工業の規模を拡大することに全力を挙げている。同時に、利益を求めるために、多くの企業は生産規模を盲目的に拡大する計画を打ち出している」とし、自動車生産の過剰に懸念を示しました。 実際に地方政府の推進によって、国内の自動車企業は急速な成長を遂げています。陳課長の話によりますと、2009年国内の販売台数は1364万台にのぼりました。さらに多くの自動車企業は生産規模を拡大する計画を打ち出し、2015年末までの生産台数は3124万台と予想されています。しかし、今年の各メーカーの販売目標から、2015年までの生産台数は4000万台を突破する可能性もあります。 陳課長の生産過剰説に対して、業界では「国内の自動車工業に過剰問題はない。企業が企画を立てるとき、規模を拡大することは普通の事だ。投資する際も、市場と資金力に基づいて行う。まだ実現していない生産を過剰だと位置づけてはならない」としています。 中国自動車工業協会の董楊秘書長も過剰説を否定しています。董秘書長は「去年はむしろ生産が足りなかった。自動車市場には比較的大幅な値下げはなかった。増産後、市場の調節によって、生産は自動的にだんだん落ちていくだろう」とみています。 一方、業界で働く多くの人は「生産過剰は、自動車市場の健全な発展に影響を与えるだけでなく、自主開発のブランド車にもマイナス影響をもたらすにちがいない」とし、2012年以降は厳しい価格競争が始まると予想しています。 また、多くの専門家は「年間販売台数が4000万台超える規模を、国内社会は消化できない。消費力の強い大都市ではすでに飽和状態になっている。いかにして量から質へ、車の大国から強国に、規模から利益へという変身こそ、国内自動車産業にとって新しい課題だ」としています。
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