各紙によれば福島第一原発事故を検証する国会の事故調査委員会は28日、菅前首相を参考人招致し、公開で意見聴取した。菅氏は、事故発生に関する国の責任を認め陳謝する一方で、事故対応に万全を期したとの認識を強調し、情報提供の遅れなど東電の対応を批判した。国が原発再稼働を急ぐ現状に対しては、電力会社を中心とする「原子力ムラ」が「深刻な反省もないまま、原子力行政の実権を握り続けようとしている」と指摘。「最も安全な原発（の対策）は、原発に依存しないこと」と述べた。

東京電力は26日、福島第１原発４号機の原子炉建屋を報道陣に公開したと各紙が報じた。昨年３月の水素爆発で大破した建屋上部のうち、南半分は既に撤去。来年中の開始を目指す使用済み燃料プールからの核燃料取り出しに向け、カバーを取り付ける準備が始まっていた。４号機の燃料プールには、満杯に近い1535体の燃料集合体が入っており、プールが地震などに耐えられるか懸念する声が根強い。同原発の公開は３月８日以来。

東武鉄道は27日、東京スカイツリーと周辺の商業施設などの合計来場者数が22日の開業から５日間で約113万人になったと発表したと各紙が報じた。同社の想定より２日早く100万人を達成。開業後初の週末となった26日は27万２千人が訪れたという。

各紙によれば開業当時の外観に復元されたJR東京駅丸の内側の赤れんが駅舎で27日、ドーム内部や東京ステーションホテルの客室が報道陣にお披露目された。南北コンコースに２つある八角形のドーム内部は、十二支のうち辰や寅など８つを描いた緑色のレリーフが復元された。150室あるホテル客室のうち、完成した部屋は天井が高く落ち着いたヨーロッパ調。駅舎中央の屋根裏部屋を利用した朝食用の食堂「アトリウム」や、開業時のれんがを使ったギャラリースペースも公開された。ホテルやギャラリーは今年10月に開業の予定という。