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東方通信社発行 学苑報
「世界の工場」ベイエリアの産業力とイノベーションの結合に期待=東京大学教授 |
2021年 4月 27日(火曜日) 11:02 | |
今年世界で初となるオフライン国際会議として、ボアオ・アジアフォーラムが先週、中国最南端の省・海南省で閉幕しました。フォーラムにリモートで出席した東京大学の丸川知雄教授は22日、オンラインインタビューで、「中国の広東・香港・マカオグレーターベイエリアが、『世界の工場』としての産業力と世界で二番目のイノベーションのクラスター(集団)を結びつけることを期待している」との考えを示しました。 丸川教授はベイエリアの発展において、三つの優位性を挙げました。「一点目は世界の工場としての産業力で、ベイエリアには金型、アパレル、陶器など様々な産業集積が集まっている。二点目は世界で二番目のイノベーションのクラスターを持つことで、『2020年世界知的財産権年次報告書』によると、国際知的特許クラスターの世界トップ50のうち、第1位は東京・横浜地区で、第2位は深セン、広州、香港地区となっている。三点目は7200万人の大きな市場で、この地域の所得水準は平均すると一人当たり2万ドルぐらいとなる。GDPも東京湾地域と同じで、非常に大きな市場として注目されている」と述べました。 一方で、ベイエリアのデメリットについて、丸川教授は、「東京湾地域と比べると、ベイエリアの鉄道が非常に不足している。東京湾地域には123本の様々な都市とつながる鉄道があるが、ベイエリアは38本のみで、その38本もすべて一つの市の中でしか走っていない」と指摘した上で、「今後は都市間を結ぶ軌道交通の建設に取り組み、大都市圏を構築するべきだ」と提案しました。
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