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Home ニュース ニュース特集 花火大会で 長引く不況を 吹き飛ばせ!!
花火大会で 長引く不況を 吹き飛ばせ!! 印刷
2010年 8月 09日(月曜日) 15:37

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花火大会のシーズン。昨年はリーマンショックの影響で中止を余儀なくされた花火大会が続出した。が、今年は再開の動きが出てきた。その背景には景気回復に対する住民や企業の思いが。集客力バツグンの花火大会は地域への波及効果も大きい。そこで花火大会の"まちおこし力"に迫ってみた。

昨年の花火不況から今年は復活のキザシ


昨夏、全国で中止となる花火大会が相次いだ。理由は不況による企業からの協賛金不足だ。協賛金が思うように集まらないため、大会を中止するところ、打ち上げ数を減らしたり、規模を縮小して開催するところも出た。

はたして今年はどうなっているのだろうか。たとえば静岡県袋井市では規模を縮小して開催するという。3万発を打ち上げる日本最大級の花火大会「ふくろい遠州の花火」は昨年、協賛金不足により中止に追い込まれたが、今年は再開にこぎつけた。打ち上げ数は2万発以上と多少の規模縮小はあるものの、関係者からは安堵の声が上がっている。

ふくろい遠州の花火実行委員会の角替直樹さんは「昨年の協賛金は前年の4割程度という結果になり、しかたなく中止となりましたが、多くの市民から復活してほしいという声がありました。そこで今年は『絶対に再開する!!』という強い決意を持って早くから協賛金のお願いにまわりました。多少景気が回復してきたことも影響していますが、企業も花火大会に対する思いが強く、当初予算を上回る協賛金を集めることができました」と話す。

協賛企業のひとつ遠州トラック㈱総務の鈴木初夫さんは「花火大会は多くの人が集まるので、地方都市にとっては有力な情報発信の場になります。昨年は残念でしたが、今年は開催できるので喜んでいます。当社としてもこのご時世、経営は磐石ではありませんが、少しでも役に立ちたい」と話す。

名物花火大会復活の裏には、関係者の花火大会に対する熱い思いがあるようだ。

 

集客力バツグン花火大会の経済効果


ところで、花火大会にはどれほどの経済効果があるのか。7日に開催される厚木市の「あつぎ鮎まつり花火大会」は打ち上げ数1万発、58万人が来場する県下最大級の花火大会だ。昨年の厚木市の試算によれば、祭り期間中の3日間の経済効果は、飲食費が6億1040万円、買物費が4億5780万円、交通費が1億1445万円となっている。合計11億8265万円。花火大会は1日だけの開催なので、3分の1にしたとしても4億円近い経済効果があることになる。花火大会の開催費用は約5000万円ということなので、十分に投資効果はあるという計算になる。

「準備・運営にかかる費用に観光客が落とすお金、大勢の人が集まることで生まれる効果ははかり知れません」と厚木市観光振興課では話す。

実際に花火大会の経済効果をうまく生かしているのが静岡県の熱海温泉だ。熱海では昭和27年から「熱海海上花火大会」を開催している。その特徴は開催回数にある。4月(1回)、7月(2回)、8月(5回)、9月(1回)、12月(3回)と、シーズンごとに計12回、花火大会を開催しているのだ。主催は熱海温泉ホテル旅館協同組合(10回)と熱海市(2回)。夏の花火大会(5回)の開催費用はすべて組合員によるものだという。

「かつては旅行会社が地元の加盟店から出資を募って花火大会を開催していたのですが、それでは不公平になってしまうということで、平成5、6年頃からすべて組合で開催することにしました。そうすることで組合員の意識も高くなりました」と話すのは熱海温泉ホテル旅館協同組合専務理事の土屋基さん。

熱海海上花火大会の打ち上げ数は、夏5000発、冬3000発。観客数は夏場が約2万4000人、冬場でも「大会当日は宿泊客が2~3割増になる」という。開催費用は約1000万円。「組合員みなで出し合っているので負担は大きくない。全体の波及効果を見れば十分採算は取れている」そうだ。

 

人を呼び寄せる花火まちおこしにも活用


「花火の集客力は大きな可能性を秘めている」と話すのは㈱丸玉屋の小勝敏克代表取締役。丸玉屋は1990年に創業。花火ショーの企画・演出・プロデュースなどを行っている。94年に日本の花火業界では初となる花火専用のコンピュータシステムを導入。さらに「花火と音楽」をシンクロさせた画期的な花火ショー「花火ファンタジア」を開発。テーマパーク・遊園地、競馬場・競輪場、コンサート会場、テレビCM、スポーツイベントなど、さまざまな分野に花火を広めてきた蕫エンターテイメント花火﨟のパイオニアだ。

「花火は集客力・注目度が高いということで企業も協賛してくれます。当社が手がけるライブイベントやテーマーパークの花火がそうです」と。だから「そうした花火大会はもっとインパクトがあってもいい。当社では主催者のニーズに合わせた演出を心がけています」と小勝社長は話す。

花火の集客力とニーズに合わせた演出、これらを組み合わせれば花火を地域活性化にも生かせるのではないだろうか。公園などの広いスペースを会場にして、地域の商店などを呼び込み、特産品の販売などと組み合わせれば地域おこしのイベントになるはずだ。開催費用については、小規模のものであれば「150万~200万で可能」ということなのでハードルはそれほど高くない。

とまれ、花火の人を呼び込む力には大きな可能性を秘めている。4、5頁で各地のオススメ花火大会を紹介しているので、その活用法をさぐってみてはいかがだろうか。



 

 

昨年の花火不況から

今年は復活のキザシ

昨夏、全国で中止となる花火大会が相次いだ。理由は不況による企業からの協賛金不足だ。協賛金が思うように集まらないため、大会を中止するところ、打ち上げ数を減らしたり、規模を縮小して開催するところも出た。

はたして今年はどうなっているのだろうか。たとえば静岡県袋井市では規模を縮小して開催するという。3万発を打ち上げる日本最大級の花火大会「ふくろい遠州の花火」は昨年、協賛金不足により中止に追い込まれたが、今年は再開にこぎつけた。打ち上げ数は2万発以上と多少の規模縮小はあるものの、関係者からは安堵の声が上がっている。

ふくろい遠州の花火実行委員会の角替直樹さんは「昨年の協賛金は前年の4割程度という結果になり、しかたなく中止となりましたが、多くの市民から復活してほしいという声がありました。そこで今年は『絶対に再開する!!』という強い決意を持って早くから協賛金のお願いにまわりました。多少景気が回復してきたことも影響していますが、企業も花火大会に対する思いが強く、当初予算を上回る協賛金を集めることができました」と話す。

協賛企業のひとつ遠州トラック㈱総務の鈴木初夫さんは「花火大会は多くの人が集まるので、地方都市にとっては有力な情報発信の場になります。昨年は残念でしたが、今年は開催できるので喜んでいます。当社としてもこのご時世、経営は磐石ではありませんが、少しでも役に立ちたい」と話す。

名物花火大会復活の裏には、関係者の花火大会に対する熱い思いがあるようだ。

 

集客力バツグン

花火大会の経済効果

ところで、花火大会にはどれほどの経済効果があるのか。7日に開催される厚木市の「あつぎ鮎まつり花火大会」は打ち上げ数1万発、58万人が来場する県下最大級の花火大会だ。昨年の厚木市の試算によれば、祭り期間中の3日間の経済効果は、飲食費が6億1040万円、買物費が4億5780万円、交通費が1億1445万円となっている。合計11億8265万円。花火大会は1日だけの開催なので、3分の1にしたとしても4億円近い経済効果があることになる。花火大会の開催費用は約5000万円ということなので、十分に投資効果はあるという計算になる。

「準備・運営にかかる費用に観光客が落とすお金、大勢の人が集まることで生まれる効果ははかり知れません」と厚木市観光振興課では話す。

実際に花火大会の経済効果をうまく生かしているのが静岡県の熱海温泉だ。熱海では昭和27年から「熱海海上花火大会」を開催している。その特徴は開催回数にある。4月(1回)、7月(2回)、8月(5回)、9月(1回)、12月(3回)と、シーズンごとに計12回、花火大会を開催しているのだ。主催は熱海温泉ホテル旅館協同組合(10回)と熱海市(2回)。夏の花火大会(5回)の開催費用はすべて組合員によるものだという。

「かつては旅行会社が地元の加盟店から出資を募って花火大会を開催していたのですが、それでは不公平になってしまうということで、平成5、6年頃からすべて組合で開催することにしました。そうすることで組合員の意識も高くなりました」と話すのは熱海温泉ホテル旅館協同組合専務理事の土屋基さん。

熱海海上花火大会の打ち上げ数は、夏5000発、冬3000発。観客数は夏場が約2万4000人、冬場でも「大会当日は宿泊客が2~3割増になる」という。開催費用は約1000万円。「組合員みなで出し合っているので負担は大きくない。全体の波及効果を見れば十分採算は取れている」そうだ。

 

人を呼び寄せる花火

まちおこしにも活用

「花火の集客力は大きな可能性を秘めている」と話すのは㈱丸玉屋の小勝敏克代表取締役。丸玉屋は1990年に創業。花火ショーの企画・演出・プロデュースなどを行っている。94年に日本の花火業界では初となる花火専用のコンピュータシステムを導入。さらに「花火と音楽」をシンクロさせた画期的な花火ショー「花火ファンタジア」を開発。テーマパーク・遊園地、競馬場・競輪場、コンサート会場、テレビCM、スポーツイベントなど、さまざまな分野に花火を広めてきた蕫エンターテイメント花火﨟のパイオニアだ。

「花火は集客力・注目度が高いということで企業も協賛してくれます。当社が手がけるライブイベントやテーマーパークの花火がそうです」と。だから「そうした花火大会はもっとインパクトがあってもいい。当社では主催者のニーズに合わせた演出を心がけています」と小勝社長は話す。

花火の集客力とニーズに合わせた演出、これらを組み合わせれば花火を地域活性化にも生かせるのではないだろうか。公園などの広いスペースを会場にして、地域の商店などを呼び込み、特産品の販売などと組み合わせれば地域おこしのイベントになるはずだ。開催費用については、小規模のものであれば「150万~200万で可能」ということなのでハードルはそれほど高くない。

とまれ、花火の人を呼び込む力には大きな可能性を秘めている。4、5頁で各地のオススメ花火大会を紹介しているので、その活用法をさぐってみてはいかがだろうか。

最終更新 2010年 8月 11日(水曜日) 17:27