秋元理事長は奨学金以外の活動も積極的に展開している。「交流会や旅行を企画しています。日本の伝統文化である座禅体験や柔道体験、あるいは相撲の観戦や富士山登山などを経験しました。財団の理事長という立場より、彼らの兄貴分といった感じで接しており、交流会のプランも私自身で考えている」という。
金メダリストの山下泰裕氏による柔道体験
また、本業の不動産事業との連携も推進している。「現在、中国の富裕層の方が、日本の物件を積極的に購入しています。でも、せっかく購入するなら留学生のためになるようなことも考えてほしいと思っている。たとえば、これから展開しようとしているのが“留学生用アパート”。このアパートは留学生が入居しやすいように連帯保証人が不要、礼金不要にするというもの。また、日本の伝統文化を体験したり、他の留学生たちと交流が持てるように工夫したいと思う。物件の管理は私たちが担当し、物件オーナーには安定した家賃収入を得られるようにする。これなら、オーナーにも入居する留学生にもメリットが大きくなる」と話す。
新極真会の緑健児会長による空手体験
さて、この秋元国際奨学金財団で勉強に励んだ留学生たちは、どのような進路をとるのか。「3月9日には第4回目の卒業式が行われました。例年、6割くらいが日本企業に就職します」と。企業にとっても優秀な人材を日本で確保できるのは大きいことだろう。こうした企業がさらに出てくれば、日本の国際貢献はさらに一歩進むかも知れない。
〝日本の心〟を感じる茶道体験
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