道頓堀の町並み

室町時代には中国（明）との貿易で有力な商人たちの自治都市として栄え、江戸時代には全国の商業・経済の中心地として「天下の台所」と呼ばれた。面積1897平方㌔㍍、人口は約882万人。府の大半が大阪平野にあたり、その周辺に生駒山地、金剛山地、和泉山脈が連なる。年間を通して温暖で、夏に雨が多く、都心ではヒートアイランド現象が頻繁に起こる。

工業の中心である阪神工業地帯は、大阪の商業資本と大消費市場、水運、淀川の用水などを背景に発展した。金属、造船などの重工業が発展し、一時は日本最大の総合工業地域となった（現在日本第3位）。大阪市から堺、泉北にかけての臨海地域は、埋め立てで広い工業用地が造成され、エネルギー、鉄鋼業、石油化学工業、機械工業などの大工場が数多く立地している。そして、淀川沿いには電気機械工業、食品工業が立地し、大阪の南部である泉大津、岸和田、貝塚、泉佐野などの泉南地域では、古くからの綿工業をベースにした繊維工業が発達している。

県庁所在地の大阪市は人口約260万人で、東京、横浜に次ぐ規模の都市。中心部には繊維、薬品、はきものなどの問屋街が数多く存在し、西日本の卸売業の中心となっている。芦屋、西宮、豊中などの衛星都市や千里ニュータウン、泉北ニュータウンなどの住宅団地からは多くの人々が通勤している。梅田、中之島のあたりには大規模なオフィス街が広がっており、高層ビルが林立している。

交通も充実しており、府内の鉄道路線網は周辺の衛星都市を結ぶ近鉄、阪急、阪神、南海、京阪などの私鉄が発達している。他方、関西にある３つの空港のうち、ふたつが府内に存在する。なかでも関西国際空港は関西における日本の空の玄関口として、毎年数百万人の外国人観光客を受け入れている。

また、「食いだおれのまち」としても知られており、街は焼肉、しゃぶしゃぶ、お好み焼き、たこ焼き、きつねうどん、串揚げといったグルメの宝庫になっている。