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東方通信社発行 学苑報
中国、リッチ層の過剰消費による贅沢品税課税に意見 |
2010年 11月 29日(月曜日) 14:53 | |||
過去1年間、中国では、贅沢品の売上額が30%の伸びを見せ、伸び幅は世界トップとなっています。ゴールドマン・サックスの予測によりますと、今後5年で、中国で贅沢品の購入意識がある消費者は4000万人から、1億6千万人に上るだろうということです。
王小恵さんはイギリスの「CHANEL(シャネル)」で働いた経験があります。王さんは、中国人の消費傾向について、「似合うかどうかは別とし て、中国大陸からの一部のお金持ちたちは、いつも店の最高価格の商品を買い求めている。たぶん帰国して友人たちの前で見栄を張るためだろう。しかし、一般 の欧米人は特に高価な贅沢品は選ばない。だから、欧米人は中国人の消費習慣を理解できないと思う」と語りました。 このような消費動向に対して、全国政治協商委員会委員、清華大学の中国・世界経済研究センターの李稲葵主任は、「世界経済の見通しは暗 く、インフレの圧力がますます大きくなっている現在、中国の贅沢品市場は、その影響を受けずに依然として好調な伸びを見せている。去年1年で、中国の贅沢 品の売上額は1556億元で、一昨年より10%伸びている。これは中国の国民生活レベルや、総合的な国力の向上につながる一方で、輸入商品が中国の消費市 場に参入することになり、中国製商品は、より厳しい競争の試練にさらされることになるだろう」と分析しました。 贅沢品税は政府が生産消費と社会の富を調整し再分配する重要な手段として、世界各地で採用されています。アメリカでは、3万ドル以上の自 動車に10%の贅沢品税を徴収しています。スウェーデンでは、消費税は20%から25%の間にあり、贅沢品の消費税はその倍以上となっています。台湾で も、最近、贅沢品の課税が議論され、高級車、別荘、ジュエリーなどに対して特別消費税を課税することが検討されています。 天津華僑連合会の潘慶林副議長は、「贅沢品の課税は消費をコントロールする良い手段であり、ある程度、社会所得の格差を調節する役割を果たす。また、合理的な消費を導き、国民の素養向上にもプラスとなる」と語りました。 一方、中央財経大学税務学院の劉桓副院長は、「現在、新しい税種を打ち出す条件が揃っていない。贅沢品の課税は慎重に実施すべきだ。贅沢 品の課税は主に海外の贅沢品を対象にするため、貿易摩擦を引き起こす可能性がある。むしろ循環経済や、省エネと環境保護を名義にして、環境税を課税したほ うがいい。とにかく、課税の際、国内商品と国外商品に均一に対応すべきだ」と述べました。
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