中国商務省の瀋丹陽報道官は4日、北京で、TPP（環太平洋戦略的経済連携協定）が開放的で透明であることを保ち、この地域におけるその他の自由貿易との相互促進を行い、アジア太平洋地域の貿易投資の自由化と利便化に寄付するよう呼びかけました。

これは瀋報道官が今日の定例記者会見で述べたものです。

瀋報道官はまた、「7月31日に終了したＴＰＰ閣僚会合では、残りの課題を交渉によって解決できなかったことに留意した。ＴＰＰはアジア太平洋地域において最も重要な自由貿易地域の交渉の一つである。合意できれば、世界の貿易投資の枠組みやアジア太平洋地域の経済一体化プロセスに深刻な影響を及ぼすだろう」と述べました。

王毅外相はまず、シンガポール建国50周年を祝った後、「今年は中国とシンガポール国交樹立25周年であり、ASEAN経済共同体発足の年でもある。これからの3年間、シンガポールが中国・ASEAN関係のコーディネートを務める。両国は新しい発展のチャンスに恵まれるだろう」と述べました。そのうえで、「両国関係を新たに位置づける必要がある」として、双方はまず、中国とシンガポールとの関係発展の経験をまとめ、今後の共同発展の方向を探り、次に、新しい協力分野を切り開くこと。蘇州工業パークと天津エコシティーに次いで3番目の政府間協力事業を急いで決定すること。また、経済協力のグレードアップを図り、新しい情勢下で両国の自由貿易協定のレベルを高めること。さらに、新しい協力分野を探ること。中国は、ASEANを含んだ多くの発展途上国と産業協力を行っている。シンガポールもこれに参加し、3者あるいは多国間での協力を協議し、地域の共同発展を促すことができると指摘しました。

シャンムガム外相は、王毅外相の提案に賛同し、「シンガポールは中国とのハイレベル交流を維持し、自由貿易協定のグレードアップを積極的に促し、3番目の政府間協力事業を決める。シンガポールがASEANと中国とのコーディネートを務める期間中、双方の相互理解の増加と協力の拡大を積極的に推進していきたい」と述べました。

声明は「2022年冬季オリンピックの開催地が北京に決められたことにうれしく思う。IOC・国際オリンピック委員会の信頼や、スポーツアコードの指導、国内外メディアの持続的な注目、そして全中国人民と香港・マカオ・台湾の同胞、海外華僑及び世界各国の友人達の大きな支持に感謝の意を表する。これと同時に、競争相手のアルマトイ市に敬意を表し、オリンピック運動に対するそのたゆまぬ努力を尊重し敬服する」と述べた後、さらに「夏季オリンピックを開催した北京は、冬季オリンピックを開催することとなった。北京はすべての約束を守り、2022年中国の伝統的な祝日春節の期間中、万里の長城の麓で、世界の国々や地域から訪れた友人の皆さんを心から迎える。北京へようこそ！」と語りました。

国際通貨基金（IMF）のラガルド専務理事は29日、「最近の中国の市場の変動は、特別引き出し権（SDR）の構成通貨に人民元を組み入れるかどうかの検討には影響しない」との見方を示しました。

ラガルド理事は記者会見で、「中国経済は市場の変動に耐えられる弾力性がある」と述べました。また、「今年の中国の経済成長率は6.8％と予想される。これは中国が自主的にコントロールした結果だ。成長ペースの減速はコントロール可能だ」と指摘しました。

さらに、ラガルド氏は「中国は金融市場の改革を進めているところだ。改革の決意は、SDR通貨への人民元採用にプラスになる」と述べました。