1日夜に発生した大型客船「東方之星」が長江で転覆した事故を受け、AP通信、ロイター通信、CNN、BBCなどの海外のメディアは相次いで同事故を報道しました。

シンガポールで最大の発行部数の新聞「聯合早報」は「李克強首相は大雨のなか、事故発生現場に赴き救助を指導した。李首相は現場にいる兵士たちに『あらゆる困難を乗り越え生命を尊重し、生存者の捜索と救助にあたるように』と話した。現場は大雨で、救援隊兵士のテントには多くの泥水が侵入した」と報道しました。

アメリカのCNNは「生存者を捜索するため、現在中国は大規模な救助活動にあたっている。ダイバーは客船内の客室で徹底した捜索をしている。李首相と共産党の幹部たちは現場で救助を監督している」と報道しました。

フランスの新聞『ル・モンド』は「中国共産党の指導者は（事故を含む）災害が発生したとき、責任を負うという指導者のイメージを打ち立てた」と報道しました。

日本放送協会（NHK）は「中国の長江で客船が転覆し乗客ら400人以上が死亡した事故で、捜索活動を行う当局が7日、現場で追悼式を行いました」、「捜索活動に参加している船が一斉に汽笛を鳴らすなか、捜索に当たっている軍の兵士や警官などが、およそ3分間、犠牲者に黙とうをささげました」と報道しました。

IOC・国際オリンピック委員会は９日と１０日、スイスのローザンヌで、2022年冬季オリンピック立候補都市とIOC委員説明会の懇談会が行われます。

今回はIOC第128回全体会議前の最後の説明会です。北京2022年冬季オリンピック招致代表団はこのほどローザンヌに到着し、中国の劉延東国務委員や中国オリンピック委員会の劉鵬会長、北京冬季オリンピック招致実行委員会の王安順会長が説明会に参加します。（白、kokusei

中国湖北省の長江で客船「東方之星」が転覆した事故で、現地の救助当局は5日船体を水面上に引き上げ、午後9時22分から、船内の捜索を全面的に開始しました。

捜索隊員は船内で遺体の処理、遺留品の収集などを行うと見られています。

乗客乗員456人を乗せた「東方之星」は1日夜転覆し、6日正午までに396人の死亡が確認され、46人が行方不明となっています。生存者は2日までに救助された14人でした。

5日に行われた引き上げ作業は、軍兵士ら計3千人以上を動員しました。500トン級の大型クレーン2基を使い、船体を水中で180度反転させた上で、さらにつり上げ、４階建て客室の全容が水面上に姿を見せました。船体は一部崩れ、水深約15メートルの川底に接していた青い屋根には大きな亀裂が入っていたということです。

5日夜、客船「東方之星」の所属会社の代表姜曌総経理はメディアの取材に対して、犠牲者とその家族に謝罪し、重慶東方客船会社は救助作業、家族の移動、関係部門の取調べなどに全力で協力すると表明しました。

一方、4日から5日にかけて、一部国の指導者が習近平主席、李克強首相宛てに書簡などを送り、客船転覆事故について中国政府と人民に哀悼の意を表しました。

中国交通運輸省によりますと、長江で転覆した客船内に乗客と乗組員の救助活動に当たっている前方指揮部は、4日20時から、転覆した客船の船体を起こす方法を実施すると決定したということです。

1日21時30分頃、重慶東方汽船公司の大型客船「東方之星」が南京から重慶へ向かう途中、竜巻にあおられ転覆してから、すでに70時間以上経ちました。交通運輸省は救援方法などについて関係部門と話し合った結果、船体を起こすことに一致しました。船体が起こされた後、一刻も早くすべての船室に対する調査を行うことができ、最も短い時間内で、行方不明の乗客と乗組員への捜索に役立ち、亡くなった人々の尊厳を最大限に守ることができるということです。（藍、kokusei）