パナソニックは27日、元経済財政相の大田弘子政策研究大学院大教授(59)を6月26日付で社外取締役に招く人事を発表したと各紙が報じた。業績の立て直しに向け、マクロ経済や政策に通じた大田氏の見識を経営に生かしてもらう考えだ。同社の取締役に女性が就くのは初めて。大田氏は2000年以降、同社のアドバイザーを務めた経緯がある。現在は政府の規制改革会議で議長代理を務めるなど、安倍政権とのパイプをもつ。
政府は27日、2月の月例経済報告を発表した。景気の基調判断を「一部に弱さが残るものの、下げ止まっている」とし、2か月連続で上方修正した。2か月連続で判断を引き上げるのは、東日本大震災前の年1~2月以来だ。1月の月例報告では「弱い動きとなっているが、一部に下げ止まりの兆しもみられる」と、8か月ぶりに上方修正していた。
各紙によれば電力10社は27日、原油や液化天然ガス(LNG)など燃料費の変動分を反映させる毎月の料金変更(燃料費調整制度)による4月の電気料金を発表した。円安でLNGなどの輸入価格が上昇したため、全社で値上がりする。都市ガス大手4社のガス料金も同様の制度で上がる。電気とガスの全社が値上げするのは8か月ぶり。平均的な使用量の家庭で、電気は24~131円、ガスは72~104円の値上がりとなるという。
資源エネルギー庁が27日発表したレギュラーガソリンの店頭価格(全国平均、25日現在)は、前週に比べ1リットル当たり1.0円高の156.2円となり、12週連続で値上がりしたと各紙が報じた。米国など世界経済の回復期待による原油価格の高止まりや、為替の円安傾向が影響した。灯油の18リットル当たりの店頭価格は前週比横ばいの1826円となった。厳冬でガソリンを上回る上昇が続いていたが、上げ基調はひとまず終わり、落ち着いた。