各紙によれば分譲マンション大手の大京は11日、穴吹工務店(高松市)の全株式を4月1日付で取得し、子会社化すると発表した。穴吹が会社更生手続きを終えるのを機に、再建を支援した投資ファンドから307億円で買い取る。三大都市圏に強い大京は、地方の中核都市を中心に展開する穴吹を買収することで顧客基盤を拡充し、マンション関連事業での相乗効果を狙うという。穴吹は2009年11月、東京地裁に会社更生法の適用を申請していた。
日本銀行が発表した2月の貸出・資金吸収動向(速報)によると、銀行・信用金庫の貸出平均残高は前年同月比1・5%増の464兆2234億円となり、16か月連続で前年同月を上回ったと各紙が報じた。伸び率は前月から0.2ポイント上がった。都市銀行の貸し出しが、電力会社向けや、企業の合併・買収(M&A)向けで伸びている。地方銀行でも、東日本大震災の復興関連事業向けが引き続き増えている。日銀は「当面はゆるやかな増加が続く」と分析している。
自民党税制調査会は、来年4月の消費増税の際、大手スーパーなどが「消費税還元セール」と名付けて消費税分を値上げしないことを、法律で禁止する検討を始めたと各紙が報じた。還元セールが広がれば、ほかの中小の小売業者や、スーパーに商品を納める業者などに不当な価格の引き下げ圧力が加わる恐れがあるためだ。今国会に提出予定の消費増税関連の特別措置法案に盛り込む考えという。
各紙によればソニーのハワード・ストリンガー取締役会議長(71)は8日、ニューヨークの日米交流団体「ジャパン・ソサエティー」で講演し、今年6月の株主総会をもって退任する意向を表明した。昨年4月に就任した平井一夫社長の新体制への移行が完了したと判断したとみられる。ストリンガー氏は「任期満了時にソニーから退くという計画を完了する」と述べた。「新たな世界が開かれる」と語り、今後は教育や芸術関連などの社会貢献活動に携わる方針を明らかにした。