産業能率大学は11日、企業経営者らに2012年の最優秀経営者を聞いた「社長が選ぶ 今年の社長」を発表したと各紙が報じた。1位は稲盛和夫・日本航空名誉会長の113票で、経営再建をリードして再上場にこぎ着けた手腕が評価された。前年まで2年連続で1位だった孫正義・ソフトバンク社長は2位(108票)。柳井正・ファーストリテイリング会長兼社長は47票で、昨年と同じ3位だった。「社長が注目 来年の会社」では、シャープが1位(50票)、パナソニックが2位(46票)と、経営不振の電機大手2社が多くの得票を集めたという。
財務省が10日発表した10月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資などの取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同月比29.4%減の3769億円だったと各紙が報じた。所得収支の黒字額は拡大したが、欧州や中国向け輸出など貿易赤字が拡大した。経常収支の黒字額は前月比でも減少した。貿易・サービス収支は8072億円の赤字で、前年同月に比べ2568億円赤字幅が拡大した。赤字は7カ月連続。貿易収支は、赤字が前年同月比で2414億円拡大し、4503億円の赤字となった。原油などの輸入が減少したが、欧州や中国向けを中心に輸出の減少がこれを上回り、貿易収支の赤字幅は拡大した。
各紙によれば日銀が10日発表した11月の貸し出し・資金吸収動向(速報)によると、銀行と信用金庫を合わせた貸し出しの平均残高は前年同月比1.0%増の459兆5210億円で、13カ月連続のプラスとなった。伸び率は2009年10月(1.4%)以来、約3年ぶりの高水準。企業の合併・買収(M&A)を支援する融資が伸びた。都市銀行と地方銀行の銀行全体では1.3%増と、前月から伸び率が0.2%拡大した。電力会社向けや東日本大震災関連の融資の需要も大きく、日銀は「当面は緩やかな増加が続く」とみている。
国家公務員の冬のボーナス(期末・勤勉手当)が10日支給されたと各紙が報じた。管理職を除く一般行政職で平均56万5300円(平均年齢36.2歳)で、昨年に比べて8.4%減だった。今年4月から2年間、国家公務員の給与を年収ベースで7.8%減らす特例法によるもの。総務省によると、冬のボーナスとしては、1988年以来の低い水準。年間合計額(107万8300円)では、過去最高だった98年度から3割減った。