国務院の新型肺炎に関する共同予防・抑制メカニズムが10日、記者会見を開きました。その中で、国家衛生健康委員会の米鋒報道官は最新のデータに基づき、「全国各地で医療活動の効果が表れ、武漢市および湖北省全域で新型コロナウイルスによる肺炎の治療能力が著しく向上している」と明らかにしました。
米鋒報道官は、「武漢市や湖北省を始め、全国において治療を終えた患者の割合が明らかに上昇している」として、1月27日時点では感染患者の数に対する完治した者の割合が全国的には1.3%、湖北省で1.7%、武漢市で2.6%でしかなかったのに対し、現在は全国で8.2%、湖北省で6.1%、武漢市では6.2%にまで高まっていると示しました。
米鋒報道官はまた、「全国からの湖北省への医療支援が強化されるに伴って、湖北省および武漢市では病床数が増加し、医療能力が向上している」と表しました。
国家衛生健康委員会の宋樹立報道官は7日、北京での記者会見で、全国で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者数が2日連続で大幅な減少を見せていることを明らかにしました。
宋報道官は「6日0時から24時までの間に、全国31の省・自治区・直轄市および新疆生産建設兵団によって新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は3143人であった。感染者の増加数は2日連続で減少しており、予防対策の効果が現れている」と示しました。
記者会見ではまた、国家衛生健康委員会医政医管局の特別監察員を務める郭燕紅氏が「『早期の発見、報告、診断、隔離』の対策と、『患者、専門家、資源を集中させて集中的に治療にあたる』という治療法が効果を上げている」とした上で、「武漢における最大の課題は、患者数が増え続けているのに対して、医療のリソースが限られていることだ。そのため、全国から1万1000人を上回る医師と看護師が派遣されている」と示しました。さらに、「治療方案」については「現在までに5回の修正を経て、効果的な治療法と経験を診療マニュアルに取り入れてきた。同時に、中国医薬の強みも生かし、新薬や新たな治療法の臨床応用に力を入れている」と述べました。
北京市政府はこのほど、各区政府と関係部門に対し、中小企業と零細企業への負担を軽減させ、金融面の支持を増やし、疫病がこれら企業の経営に与えた影響を軽減させるよう要求しました。
北京市は『新型コロナウイルスによる肺炎の疫病対応、中小企業・零細企業の良好な発展促進に関する若干の措置』を発表しました。中には、行政的な料金徴収の一時停止、対象企業の家賃減免、経営困難な企業の納税延期、零細企業研究費補償などが含まれています。
北京市発展改革委員会の談緒祥主任は、「文化、スポーツ、観光、飲食、宿泊、会議・展示、交通運輸などの業界が疫病によって最も大きなダメージを受けている。これら業種には中小企業が集中している。北京市政府は対応策を講じて、経営上資金面の圧力を緩和させる」と紹介しました。
2月4日夜 ラストスパートをかけた雷神山病院の建設工事現場
新型コロナウイルスに感染した肺炎患者の収容と治療にあたる武漢「雷神山病院」は5日、引渡しの準備が完了しました。先だって開業した「火神山病院」は4日から、第1陣の患者の受け入れを開始しています。
1月26日に着工した雷神山病院は総建築面積が7万9700平米、ベット数1600台(集中治療室=60台)が設けられており、2000人以上の医療関係者を収容できます。病院全体は医療隔離エリア、医療関係者生活エリア、総合サービスエリアに分けられ、ユニット型の設計となっています。
火神山病院と雷神山病院はいずれも、新型肺炎の患者を収容するための専門病院です。武漢市内ではさらに、「臨時拠点病院」が複数箇所で建設され、比較的症状が軽い患者の収容と治療にあたる予定です。(洋、CK)
「魚の骨」状に医療隔離エリアが配置された雷神山病院
病室はコンテナハウスの構造で建てられたもの
10日間で完成した火神山病院は4日、最初の入院となる新型肺炎患者に対して治療を始めました。
病床数1000床を有する火神山病院は、外来診察は設けず、新型コロナウイルスの感染が診断された患者を収容・治療しています。院内には集中治療(ICU)エリア、重症者用エリア、一般エリアを設置し、感染の抑制、検査、特殊診療、放射線診断などが行える補助施設も設けられています。現在、軍から派遣された医療関係者1400人が医療任務に当たっています。
火神山病院薬局の責任者・季波氏によりますと、感染抑制やウイルス抑制薬品、生物学的製剤、救急薬品などを含む新型肺炎患者の治療用の薬品を備えているということです。
また、感染を防ぐため、病院内では医療関係者用と患者用の通路は完全に分けられ、医療関係者らに安全な医療環境を提供しています。さらに遠隔操作の診察システムを構築し、映像による遠隔診察を行うことができます。
一つの病室には2床のベッドが設置され、専用のトイレも用意されています。また、二層のガラスと紫外線システムからなる伝送キャビンがあり、患者用の食品と薬品は紫外線システムによって消毒され、感染を防止しています。
現在も建設が続いている雷神山病院には1600の病床があり、この病院でも同じく新型肺炎患者の治療にあたります。