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<中米首脳会談>習主席 中米関係と世界の平和・発展で中国の立場を表明 |
2023-11-16 21:59 | |||
現地時間11月15日、習近平国家主席は米サンフランシスコのファイロリでバイデン大統領と首脳会談を行いました。両首脳は中米関係の戦略性、全体性、方向性に関わる問題および世界の平和と発展に関わる重要な問題について、率直かつ踏み込んだ意見交換を行いました。 習主席は席上、「世界はいま、100年に一度の大変局の真っただ中にあり、中米には二つの選択肢がある。一つは団結と協力を強化し、手を取り合ってグローバルな挑戦に対応し、世界の安全保障と繁栄を促すこと。もう一つはゼロサム思考を受け入れて陣営の対立をあおり、世界を混乱と分裂に向かわせることだ。二つの選択肢は二つの方向を表しており、人類の行く末と地球の未来がかかっている。世界で最も重要な二国間関係として、中米関係はこの大きな背景の下で考え、ビジョンを作らなければならない。中米は付き合わないわけにはいかず、相手を変えようとするのは非現実的で、衝突と対抗がもたらす結果には誰も耐えられない。大国間の競争によって、中米や世界が直面する問題が解決することはない。この地球は中米両国を受け入れることができる。中米それぞれの成功はお互いにとってのチャンスだ」と述べました。 習主席はまた、中国式現代化の本質的な特徴と内包する意義、中国の発展の見通しと戦略的意図について深く説明しました。習主席は「中国の発展には独自の論理と法則があり、中国は中国式現代化によって中華民族の偉大なる復興を全面的に推し進めている。中国は植民地の略奪という古い道を歩まず、国が強くなろうとも覇権主義の歪んだ道を歩まず、イデオロギーの輸出を行わず、いかなる国ともイデオロギー的対立をしない。中国は米国を追い越したり、取って代わったりすることを計画していない。米国もまた、中国を締め付けたり抑制したりする考えを持つべきではない」と指摘しました。 さらに、「相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンは50年来の中米関係のプロセスから抽出された経験であると同時に、歴史上の大国の衝突がもたらした啓示であり、中米が共に努力する方向性であるべきだ。双方が相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンさえ堅持すれば、意見の相違を乗り越え、二つの大国が正しく付き合う道を見つけることができる。昨年、バリ島での会談で、米国側は中国の体制変更を求めず、『新冷戦』を求めず、同盟関係の強化による中国への反対を求めず、『台湾独立』を支持せず、中国と衝突するつもりはないと表明した。今回のサンフランシスコ会合で、中米は新たなビジョンを持ち、中米関係の5本の柱を築くために共に努力すべきだ」と提案しました。 習主席が「5本の柱」として提案した内容は、以下の五つです。 第一に、正しい認識を共に確立すること。中国は常に安定した健全で持続可能な中米関係の構築に尽力している。同時に、中国には守らなければならない利益、守らなければならない原則、守らなければならない一線がある。両国がパートナーとなり、互いに尊重し合い、平和的に共存することを希望する。 第二に、意見の相違を共に効果的に管理・コントロールすること。食い違いを両国の間に横たわる溝にするのではなく、歩み寄る橋をかける方法を考えなければならない。双方は互いに相手の原則的な一線を理解し、無茶をせず、事件を作らず、境界を超えず、意思疎通や対話、協議をより多く行い、意見の相違やアクシデントには冷静に対処しなければならない。 第三に、互恵協力を共に推進すること。中米には経済と貿易、農業などの伝統的な分野だけでなく、気候変動やAI(人工知能)などの新興分野も含め、多くの分野で広範な共通利益が存在している。双方は外交、経済、金融、ビジネス、農業などの分野で交流のメカニズムをしっかりと回復し、またはメカニズムを確立して、麻薬取り締まり、司法・法執行、AI、科学技術などの分野で協力を展開しなければならない。 第四に、大国としての責任を共に担うこと。人類社会が直面するトラブルの解決には大国の協力が欠かせない。中米は模範となり、国際・地域問題での協調と協力を強化し、より多くの公共財を世界に提供すべきだ。双方が提起したイニシアチブは互いに開放的でなければならず、また、協調したり接続したりして、力を合わせていくことができる。 第五に、人的・文化的交流を共に促進すること。両国の直行便を増やし、観光協力を促進し、地方往来を拡大し、教育分野の協力を強化し、両国の人々の往来と意思疎通を奨励・支援しなければならない。 会談で習主席は、台湾問題における原則的立場を詳しく説明し、「台湾問題は終始、中米関係の中で最も重要でデリケートな問題である。中国は米国側がバリ島会談で行った積極的な態度表明を重視している。米国側は『台湾独立』を支持しないという姿勢を具体的な行動に示し、台湾を武装することをやめ、中国の平和的統一を支持すべきである。中国は最終的に統一される。必ず統一されなければならない」と強調しました。 習主席はまた、「米国側は輸出管理、投資に対する審査、一方的な制裁などの面において、中国を標的にした措置を取り続けており、中国の正当な利益を著しく損なっている」と指摘した上で、「中国の技術を圧迫することは、中国の質の高い発展を抑制し、中国人民の発展の権利を奪うことにつながる。中国の発展と台頭には内生的な原理があり、外部の力では阻むことができない」とし、中国側の懸念を厳粛に受け止め、行動を起こして、一方的な制裁を撤廃し、中国企業に公平で公正な、差別の無い環境を提供するよう米国側に求めました。 両首脳は、双方の作業部会がバリ島会談以降、中米関係の指導的原則を討議・確立するために払ってきた努力を認め、相互尊重、平和共存、意思疎通を保ち、衝突を防止し、「国連憲章」を厳守し、共通の利益がある分野において協力を展開し、責任を持って二国間関係における競争の要素をコントロールしていくことで合意しました。また、双方の作業部会が引き続きこの問題について議論することを歓迎すると示しました。 両首脳はさらに、AIをめぐる政府間対話の構築を含む中米各分野の対話と協力を推進・強化することや、中米麻薬取締協力ワーキンググループを設立し、違法薬物の取り締まりをめぐる協力を展開すること、平等と尊重に基づく軍のハイレベルの意思疎通、中米国防部業務会合、中米海上軍事安全協議メカニズム会議を再開し、中米両軍戦区司令官の電話会談を展開すること、来年の早い時期にさらに大幅な増便を行うこと、教育、留学生、若者、文化、スポーツ、ビジネス界の交流を拡大することなどで一致しました。 また、気候変動対策については、両首脳はこれからの重要な10年間に中米が共同で気候危機に対応する努力を加速することの重要性を再確認し、両国の気候変動担当特使がこのほど行った積極的な議論に歓迎の意を示しました。その具体的行動には、2020年代の国内排出削減行動、ドバイで開幕する第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)の成功を共同で推進すること、中米の「21世紀20年代気候行動強化作業部会」を立ち上げて具体的な気候変動対策を加速させることが含まれています。
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