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東方通信社発行 学苑報
順調な楽器生産を背景に 中国での音楽教育も充実 |
2010年 5月 26日(水曜日) 15:55 |
日本が誇る世界ブランド「YAMAHA」は、中国でも着実に浸透してきている。販売網の拡充、ピアノ・管楽器の技術者の養成や「ヤマハ音楽教室」の展開を通して、楽器需要の一層の拡大を目指す。
06年、中国政府が天津の「濱海新区」を深、上海につづく第3の経済成長地域とすると発表し、話題になった。「濱海新区」はハイテクパークである天津経済技術開発区(TEDA)の中核地区で、多くの日本企業が設立されている。なかでも電子楽器を生産する天津ヤマハ電子楽器の存在感は大きい。 89年に設立された同社は、中国最大の電子キーボードの生産基地として、年間100万台以上を生産している。この生産量はなんと全世界の3分の1にあたる規模。その約85%は欧米に向けて輸出されている。 中国では所得増や教育熱の高まりで、子どもに音楽を習わせる家庭が増えている。03年当時は年間20万台だったピアノの市場規模は、10年には30万台、20年には50万台にまで拡大するという。 ところで、ヤマハは天津の他にも、95年に「広州ヤマハ・珠江ピアノ」、97年に「蕭山ヤマハ楽器」、03年には独資で「杭州ヤマハ楽器」を設立し、楽器生産に力を入れてきた。そして、97年からは「ヤマハキーボード教室」を中国でもスタート。05年にはヤマハ楽器技術培訓(上海)を設立し、「ヤマハ音楽教室」を本格的に展開するようになった。ユンディ・リ(李雲迪)などを筆頭に、クラシック音楽でも中国人の活躍が目立ってきている。今後は、ヤマハの展開によって、中国から多くの音楽家が羽ばたくかもしれない。 会社プロフィール 創業1887年、設立1897年と長い歴史を誇る楽器・半導体・スポーツ用品・自動車部品メーカー。楽器事業は世界トップで、ヤマハブランドは世界でも知名度が高い。電子楽器の製造においても高い技術力を持っている。1956年から開始した「ヤマハ音楽教室」は世界40数カ国で展開し、世界で70万人、日本国内53万人が学んでいる。〒430-8650 静岡県浜松市中区中沢町10-1 TEL:+81-53-460-2141 http://www.yamaha.com.cn(中文) http://www.yamaha.co.jp(日文)
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