WTO事務局長、貿易保護主義は問題解決の処方にならず 印刷
2016年 10月 23日(日曜日) 13:38
世界貿易機関(WTO)のロベルト・アゼベド事務局長は21日、世界労働力市場の不確定要素が増えるなど問題のポイントが貿易にないため、保護貿易主義は問題解決の「処方」にはならない考えを示しました。

ノルウェーの首都オスロで開かれたWTO小規模閣僚級会合に参加するアゼベド事務局長はノルウェーのブレンデ外相と共に共同記者会見を開き、欧米の一部の国で貿易反対の論調の台頭について、「先進国では、20%ほどの失業は貿易によるものだが、80%は新技術、革新と自動化によるものだ」と断言しました。

アゼベド事務局長は、また「これらの挑戦に対応するため、各経済体の内部と世界という両方から努力しなければならない。同時に、各経済体は教育や育成、投資などの政策を調整し、特に大量の雇用を創出する中小企業に対する支援を最重要視しなければならない。一方、各経済体は協力を強め、貿易の成長を推進し、より多くの雇用を創出し、経済成長を促進しなくてはならない」と述べました。