2011-05-24 14:20 |
中国のシンクタンクである中国科学院心理所心理ケア重点実験室がこのほど行った研究によりますと、中国の都市部で暮すおよそ4割のお年寄りはうつ状態にあり、お年寄りの憂うつ感情の検出率が10~20年前よりはるかに高まり、先進国のレベルに達したということです。これは中国で行われた初のお年寄り憂うつ感情の調査データで、北京や上海、杭州、昆明、ウルムチ、成都、長春、珠海、福州、長沙、唐山、大同など全国各地域に分布する29都市で暮らしている高齢者4945名を対象に行われ、対象者の年齢は55歳以上とされています。
研究結果によりますと、中国の都市部で暮らしているお年寄りの憂うつ感情の検出率は39.86%に達し、年々深刻になる傾向にあります。これは、現在の中国の家族構成や家庭観の大きな変化が関係していると見られています。「空き巣」家庭の増加や生活テンポの加速などに伴って、お年寄りの役割が日増しに弱まりつつあるため、お年寄りのマイナス感情やうつ状態が増す一方です。このほか、配偶者を亡くした後、お年寄りはより深刻なうつ状態に陥りやすいです。家族の思いやりがお年寄りたちをうつ状態から解放する効果的な手段だとされています。
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