中国科大、室温下での量子コンピューティングに成功 打印
2019-02-07 09:35

次世代の情報技術の向かう先として重要視されている「量子コンピューター」ですが、量子ビットの脆弱性という問題を抱えているため、その特性を発揮するためには、超低雑音・極低温といった特殊な条件が求められています。

この問題へのアプローチとして、中国科学技術大学の研究チームは新技術を駆使し、固体スピンシステムに基づくプログラミング処理器を初めて室温下で実現させました。この成果はこのほど、量子分野に特化した国際科学ジャーナル『npjクァンタムインフォメーション』(npj Quantum Information)に掲載されました。

同研究チームはこの新型処理器で数種類の量子計算法に挑み、80%を上回る成功率を記録しました。今後、材料性能のレベルアップに伴って、計算の成功率も高まっていくことが期待されています。