福島第一原発事故で昨年３月20日、文部科学省と経済産業省原子力安全・保安院が、米エネルギー省から放射性物質の拡散状況を航空機で測定した図の提供を受けたのに、福島県民らに伝えたり、避難計画づくりに活用したりしないまま、事実上放置していたと各紙が報じた。測定図は、原発の周辺地域を完全に調査したものではなかったものの、汚染は必ずしも同心円ではなく、北西方向にゆがんで広がっている状況が明確に分かる内容だった。

各紙によればキヤノンは18日、現実世界とCGを融合し、製品設計時の開発期間の短縮を実現するMR（Mixed Reality：複合現実感）システムを、7月下旬より発売すると発表した。キヤノンのMRシステムは、ユーザーの任意の視点から、実寸大のCG映像を体感できるという特徴を持つという。価格は個別見積もり。

政府は19日、東日本大震災や東京電力福島第１原発事故への対応を総括した平成24年版の科学技術白書を閣議決定したと各紙が報じた。研究が役に立たないケースが多かったと指摘、「科学や研究者への信頼が大きく下落した」と反省する内容となった。震災で役に立たなかった研究として、「M９クラスの可能性すら予測できなかった地震・津波研究」「実際の震災とかけ離れていた福島第１原発の災害想定」「原発事故の現場で利用できなかった災害対策用ロボット」などを挙げたという。

経済産業省は18日、新潟県沖で油田・天然ガス田の商業開発に向けて試掘に入ると発表したと各紙が報じた。来年４月にも掘削を開始。地質調査の結果では国内最大の油田・ガス田となる可能性もある。試掘地点は、佐渡島から南西約30キロの水深約1000メートルの海底。