石綿被害で国に10億円賠償命令 集団訴訟で初、東京地裁 印刷
2012年 12月 06日(木曜日) 00:00

各紙によればアスベスト(石綿)を吸い込み、肺がんや中皮腫などになった首都圏の元建設労働者308人(うち199人死亡)について、本人や遺族が国と建材メーカー42社に計約118億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は5日、国に約10億6千万円の支払いを命じた。メーカーの責任は否定した。国の賠償責任を認めたのは、1981年以降に屋内の作業に従事し、石綿被害に遭った労働者。建設現場での石綿被害をめぐる集団訴訟は6地裁で起こされ、東京地裁の患者数は一連の訴訟で最多。判決は2件目だが、国の責任を認めた判断は初めてで、国の救済策にも影響を与えそうだという。