小さな石鹸から見えた、中露協力の潜在性:東方経済フォーラム 印刷
2018年 9月 12日(水曜日) 19:37

「ウラジオストクのホテルにあった小さな石鹸からも、中国とロシアの経済貿易協力の大きな潜在力を感じた」

12日午前、ロシアのウラジオストクで開催された東方経済フォーラム・メディアフォーラムにおける、中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ)慎海雄代表のこの発言がフォーラム参加者たちの討論に熱を注ぎました。

慎代表は、滞在先のホテルに備え付けられていた石鹸やボディーソープが、フランスやポーランドなど、いずれもウラジオストクから約1万キロも離れたヨーロッパからの輸入品であったことを指摘したうえで、「たった200キロしか離れていない中国にも、高品質な製品がある」と示しました。

これを受けて、ロシアの通信社「ロシア・トゥデイ」のドミトリー・ キセリョフ社長は、「ロシアは歴史上、ヨーロッパにばかり目を向けていた。我々は、東方に目を向けるべきだ」と述べました。

慎代表はまた、「石鹸の話はあくまで一例だが」と前置きし、「ロシアは極東地域への石鹸の供給手段として、中国から輸入することもできるし、中露の合弁企業で生産することもできる。大切なのは、人々の生活レベルを向上させること」と示しました。

さらに、「中国は新しい時代に入った。人々の美しい生活への憧れを現実に変えていくのが、今の努力目標だ。ロシア新政権は、経済の発展に励んでいる。双方の経済の補完性は大きく、協力の範囲は広い。双方のメディアは対等な情報発信や互恵共栄の環境作りにさらに力を入れていくべきだ」と述べました。

慎代表の発言を受けて、フォーラムの主宰側であるロシアの国際ディスカッション・クラブ「ヴァルダイ」の発展基金で代表を務めるフョードル・ルキヤノフ氏は、「中国の同業者のアドバイスにまったく賛成だ」とし、来年再びこの会議で再会する時に、中国産の石鹸が使われていることを期待すると述べました。

最終更新 2018年 9月 12日(水曜日) 19:38