熊本地震を契機に、大型建築物の構造計算に用いる地震地域係数の見直しを求める声が専門家から上がっている。過去の地震を基に地域別に定めた係数は1980年以降変わっておらず、新潟県や熊本県など、係数上は耐震性能を緩和できる地域で大地震が目立つためだ。識者は「地震が少ないお墨付きを国が与えたと誤解される」として、係数が低い地域の備え全般への悪影響を懸念する。