岐路の9条を考える 憲法記念日、各地で集会 印刷
2015年 5月 12日(火曜日) 23:33

日本国憲法の施行から68年となる3日、憲法記念日にちなむ集会が相次いで開かれたと中日新聞が報じた。集団的自衛権行使容認など自衛隊任務の大幅拡大を進める安倍政権の下、戦争放棄をうたう九条は岐路に立たされている。護憲派は「積極的平和主義でなく『積極的戦争主義』だ」と強い危機感を示した。憲法改正論議を活発化させる自民党は、2017年の国会発議と国民投票を視野に入れる。集会では勢いづく改憲派が「国の根幹をいま書き換えないと」と意気込んだ。横浜市内の公園で開かれた「憲法集会」には、主催者発表で3万人が参加。ノーベル賞作家の大江健三郎さんは「憲法を守り抜くという強い決意を持ち『集団的自衛権を認めない』と大きい声で言いたい」と訴えた。作家の沢地久枝さんも「戦死者を一人も出していない戦後の歴史が今年切り替えられた、とならないよう頑張っていきたい」と語った。